今日は金曜日ですので、もう週末か~なんて思っていたら、「終末時計が残り2分になった」という衝撃的なニュースが飛び込んできました!
終末時計とは
そもそも終末時計とは何でしょうか。
終末時計とは、正式名称を「世界終末時計(Doomsday clock)」と言います。
核戦争などによる人類・世界・地球の終末・絶命を午前0時とし、その終末までの残り時間を「あと何分か」という形で示す象徴的な時計のことです。
つまり、実際にあと2分で地球が滅亡するわけではありません。
ご安心を!
終末時計の経緯・歴史
終末時計は、第二次世界大戦から2年後、1947年に「原子力科学者会報」(Bulletin of the Atomic Scientists)という、アメリカの科学誌の表紙絵として誕生しました。
これは、戦中日本への原子爆弾投下、冷戦の核開発競争を契機とし、核兵器からの脅威を警告するために発表されたものです。
それ以降、その会報は毎年委員会を設けて「終末までの時刻」の修正をし、発表しています。
地球や人類の滅亡の危険性が高まったとされれば、時計の分針は進められ、逆に危険性が下がったとみなされれば0から遠く戻されます。
過去の分針の動き
今まで一番時計の針が進んだのは?
1947年に発足後、一番0時に近くなったのは、1953年の2分です。
アメリカとソ連が相次いで水爆実験に成功し、一気に核戦争への懸念が広まりました。
そして、今年の2018年も、また2分。
現代は、1953年並の世界の危機とされているということです。
去年の2017年は2分半でした。
一年間で30秒短くなったのです。
1953年・2018年ほどではありませんが、1984年には3分に進んでいます。
この頃は、米ソの対立が激化し、世界の危機が叫ばれていました。
一番遠ざかったのは?
一番危機から遠ざかったとされているのは、1991年の17分です。
1989年にソ連が崩壊、東西冷戦が終わり、第三次世界大戦への危機が薄まった頃です。
この頃は、世界が平和に近づいていっていると確信しひとていた人は大勢いました。
しかし、世界はそんな単純なものではありませんでしたが…。
上の表をご覧ください。
1953年をピークに、2010年にほんの少しだけ戻りましたが、時計の針は下降の一途をたどっています。
米国の科学誌『原子力科学者会報』( @BulletinAtomic )は核戦争などによる人類の終末を午前0時として残り時間を「零時まであと何分」という形で示す #世界終末時計 の時刻を毎年発表します。昨年は零時まで2分半。今年の発表は1/25です😨
過去の時刻はこちらのビデオを👇https://t.co/aFNVvU4Oga— ICAN Japanese (@nuclearban_jp) 2018年1月19日
2018年に残り2分になったのはなぜ?
今年、過去最短になったのはなぜでしょう。
「原子力科学者会報」のレイチェル・ブロンソン社長兼最高経営責任者は、こう見解を述べています。
北朝鮮による一連の核・ミサイル実験や、中国、パキスタン、インドの3か国の核戦力強化姿勢、トランプ米大統領によるツイッター(Twitter)投稿や声明が示した「予測不可能性」
世界は予測のできない混沌たる方向に進んでいるということでしょうか。
様々な問題が絡み合っていて、一筋縄には解決できません。
終末時計が過去最短となったこの時代に、私たち一人ひとりはどう考え、どう行動すればよいのでしょうか。
残り2分をどう過ごすか
世界終末時計は、仮想・象徴的な時計で、実際に地球や人類がすぐに滅亡するというわけではありません。
でも、「終末時計が残り2分」という文字を見たとき、「もし残り2分で世界が消滅するとしたら、自分はどうするだろう?」と考えてしまいました。
2分間という時間は、あまりにも短い時間です。
たった120秒では、ほとんど何もできることはないでしょう。
そのときに家族が揃って一緒にいたら、滅亡の不幸に絶望しながらもわずかな幸運に感謝をするでしょう。
もし、そばにいなかったら電話をするか、少しでも近くに行こうと走り出すか。
または、たまたま近くにいた行きずりの人間と肩を寄せ合って震えるかもしれません。
あなたは、最後の2分間をどう過ごしますか?