寒さが厳しくなると、テレビや雑誌でよく「冬将軍」という言葉を目にしませんか?
「今年も来週から、冬将軍がやってきそうです。」
「今週で一旦、冬将軍は冬眠しそうです。」
こんなこと、聞き覚えありますよね。
でも、冬将軍ってなんでこういう名前なのかご存知ですか?
今回はそんな疑問にお答えするために、冬将軍について調べてきました。
冬将軍の意味は?ナポレオンに関係が!
冬将軍という言葉は、気象用語ではありません。
正式名称は「シベリア寒気団」と言われ、冬の厳しい寒さを表す時に使われます。
この冬将軍がやってくると、西高東低の冬型の気圧配置になります。
これにより、太平洋側は空気が乾燥していき
日本海側は、大雪や吹雪で大荒れの天気になるのです。
そのため、12月初旬でも2月の大寒と同じくらいの気温になるのです。
そんな冬将軍という言葉ができたことに
あの有名な「ナポレオン」が関係していたのです。
ナポレオンはフランス革命の時に、ヨーロッパを征服し
その後50万人の兵隊を率いてロシアのモスクワを攻めに行きます。
しかし、一気にロシアを攻めることはできず、戦いは延長していきます。
そしてこの年は、例年より早くシベリア寒気団がやってきて
厳しい冬の寒さが、容赦なくナポレオンたちを襲いました。
その結果、ナポレオンたちは撤退を余儀なくされたのでした。
初めは50万人いた兵隊たちも、撤退をするころには、なんと2万人まで減っていたのです。
当時最強と呼ばれていたナポレオン軍を破ったロシアの冬の厳しい寒さのことを
「general frost(霜の将軍)」とイギリスの新聞が表したのです。
これが後に「冬将軍」という言葉に変化したのです。
ちなみに、この冬将軍はナポレオンだけでなく
ドイツのヒトラーをも撃退したと言われています。
まさに冬将軍に敵なしと言ったところですね。
冬将軍とは、いつからいつまで?
冬将軍がやってくるのは、12月〜2月の真冬の時期です。
大体、クリスマス〜建国記念日くらいまでと言われています。
この約2ヶ月間に、2〜4回の頻度で冬将軍はやってきます。
この2ヶ月に2〜4回やってくる冬将軍は1度来たら
1〜2日間で去る時もあれば、数日間居座る時もあります。
数日間居座ることになると、路面が凍結して事故が起こりやすくなったり
あまりの寒さで体調を崩してしまう人も続出してしまうのです。
天気予報では、冬将軍という言葉ではなく「厳しい寒さ」と表現されることが多いです。
そのため、この言葉を聞いたら、冬将軍がやってくるなと思ってください。
冬将軍に備えるには
では、ナポレオンもヒトラーも撃退した冬将軍に備えて
準備しておくことをご紹介します。
1.こまめな手洗い・うがい
2.睡眠・栄養をしっかり摂る
3.いつも以上に安全運転に心がける
こまめな手洗い・うがい
冬将軍がやってくると、水に触るのも嫌なほど寒いため
手洗い・うがいをしなくなることが多いです。
しかし、いくら冬将軍でもばい菌は撃退できません。
ついたばい菌を放置していると、繁殖して風邪やインフルエンザにもなってしまいます。
そうならないために、外出したら必ず手洗い・うがいをしましょう。
睡眠・栄養をしっかり摂る
寒いとなかなか寝付けないですよね。
睡眠はわたしたちが健康な毎日を送るためには必要不可欠なものです。
冬将軍が来ても、睡眠をしっかり摂るために
寝る前に布団を温めておいたり、お風呂からあがって、体が冷える前に布団に入ったりして
温かい状態で眠れるように工夫をしましょう。
また、栄養も睡眠と同じくらい大切です。
おすすめの栄養摂取は、鍋です。
鍋にはいろいろな野菜やお肉が入っていますし、なにより体が温まります。
体が冷えてしまうと、自然と免疫力も下がってしまいますので
いろいろな食材が食べられて、なおかつ、体が温まる鍋は、冬将軍にぴったりの対策です。
いつも以上に安全運転に心がける
先ほどもお話しましたが、冬将軍がやってくると路面が凍結します。
それに備えて自動車のタイヤをスタットレスタイヤに交換したり、チェーンを巻いたりしましょう。
そして、いつもより手前からブレーキを踏んだり、スピードを落としたり
いつも以上に安全運転に心がけましょう。
また、自転車に乗る人も注意が必要です。
自動車みたいにタイヤが交換できない分、特にスピードの出しすぎには注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
冬将軍についてお分かりいただけましたでしょうか?
個人的には、ナポレオンもヒトラーも撃退したということが驚きでした。
いくら強い人でも、自然には敵わないのですね。
その内、日本の夏の暑さにも「夏将軍」という名前がつくかもしれませんね。