秋の味覚、銀杏。
美味しいですよね~
茶碗蒸しや炊き込みご飯もいいですが、私が好きなのはやっぱり煎り銀杏。
我が家では、もっぱら茶封筒に入れてレンチンのお手軽な方法で作ってます。
味付けは塩だけでじゅうぶん。
おつまみに最高です。
子どもの頃は、苦くて苦手だったのに、いつからこんなに美味しく感じるようになったのでしょう。
でも、こんなに美味しいのに銀杏って食べ過ぎたらダメなんですよね。
どんな危険があるのか、銀杏好きとしては、きちんと知っておかなければ!
銀杏を食べ過ぎると中毒に!?対処法は?
銀杏は食べ過ぎると、なんと中毒を引き起こすことがあるのです。
過去には死に至ったケースもあるほど、非常に危険。
中毒を引き起こすのは銀杏に含まれる「4‘-O–メチルピリドキシン」という物質であることが分かっています。
この物質は、ギンコトキシンとも呼ばれるイチョウで生成される神経毒。
4‘-O–メチルピリドキシンは抗ビタミンB6作用があります。
ビタミンB6は体内で神経伝達に用いられるため、不足すると痙攣やてんかん発作などの症状が起こるのです。
中毒を起こした場合の治療法は、不足したビタミンB6の補給です。
早急に対応する必要があるので、家庭で対処しようとせずに救急車を呼ぶなど、すぐに医療機関を受診してください。
なお、痙攣症状が出ている場合は、痙攣を誘発するので吐かせてはいけません。
銀杏は毎日食べてもいい?一日何個まで?
「銀杏は歳の数より多く食べてはいけない」という言い伝えがあります。
昔から、食べ過ぎると危険ということが知られていたのですね。
そして、この言葉から考えられるのは、幼い子どもほど数多く食べてはいけないということ。
実際、終戦直後の食糧難の時代には事故が多発し、銀杏をたくさん食べた子どもが中毒死するという悲しい出来事も起こったそうです。
日本中毒情報センターが報告している銀杏の中毒を引き起こす量は以下の通り。
小児 7~150個
成人 40~300個
かなり幅がありますが、これは人によって基礎疾患やビタミンB6欠乏の程度が違うための個人差によります。
いずれにしても、やはり子どもは大人よりも少量で中毒を引き起こすことが分かりますね。
子どもは7個まで。5歳以下には与えないほうがよいと言われています。
独特の苦みがあるので、子どもの味覚には合わないことが多いのですが、油断は禁物。
危険なので、子どもには決してたくさん食べさせないように注意してください。
銀杏の栄養
中毒が心配される一方で、銀杏はビタミン、ミネラルが豊富に含まれる栄養価の高い食材でもあります。
女性にとって嬉しいのは、ビタミンCやビタミンE、βカロテンなどの抗酸化ビタミンによるアンチエイジング効果。
活性酸素を除去して、身体の老化を防ぎます。
具体的には、シワやたるみなどのお肌のトラブルに効果的です。
さらに、ビタミンCには抗酸化作用のみならず、コラーゲン生成の促進や美白効果も。
美容のためには、たっぷり摂りたいビタミンですよね。
他にも、カリウム、マグネシウム、リン、鉄など身体を作るのに欠かせないミネラルをたくさん含んでいます。
栄養面で考えれば、少量で身体に必要な栄養が手軽に摂れるスーパーフードと言えますね。
また、銀杏は薬効があるということで古くから重宝されてきました。
中国医学や漢方においては、次のような症状の治療に使われています。
めまい 耳鳴り 手足の冷え 夜尿症 咳止め など。
民間療法としても、咳止めや滋養強壮、夜尿症の治療などに利用されてきた風習があります。
最後に
銀杏は食べ過ぎると、中毒になる可能性があり危険。
でも、実は栄養豊富で少量なら薬にもなるということも分かりました。
秋になると、やっぱり食べたくなる銀杏。
いくら美味しくても、量はほどほどにしておきましょうね。