シンガポールには蚊がいない?実際に体験した政府の蚊対策がすごい!

シンガポールには蚊がいない?実際に体験した政府の蚊対策がすごい!

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美しいシンガポールが、蚊の危機に脅かされている!?

蚊の研究で世界的な発見をした高校生がテレビに登場して話題になりました。

妹が自分よりも蚊に刺されやすいことに疑問を持って中学生のことから研究を始めた田上大喜さんです。

彼には10歳から数年間、シンガポールで暮らした経験があります。

その時に目にしたのが日常的に行われている蚊の撲滅活動。

この経験も、彼が研究を始めた背景にあるそうです。

私もシンガポールに3年間住んでいたことがありますが、徹底的な蚊の対策には驚かされました。

実際にどんなことが行われているのか、体験してきたことをご紹介しますね。

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シンガポールには本当に蚊がいないの?

シンガポールに旅行に行かれたほとんどの方は、蚊に刺されなかったのではないでしょうか?

実際、街の中心地のオーチャードやマリーナエリアにはほとんどいないと思います。

では、それ以外の場所はどうかと言えば、全くいないというわけでもありません。

例えば、北部の自然保護地区や大きな公園などでは刺されることもあります。

私が住んでいたコンドミニアムは、郊外で敷地内に木がいっぱい植えられていたのですが、プールサイドにしばらくいると、蚊に刺されました。

とは言え、シンガポールの地理的事情を考えると、蚊は圧倒的に少ないと言えます。

マレー半島の先にある島国シンガポールは、ほぼ赤道直下の位置にあります。

熱帯雨林気候の一年中暑い国です。

周りの東南アジアの国々へ行けば、シンガポールよりも蚊が多いと感じます。

お隣のインドネシアに行ったとき、タクシーに乗ろうとドアを開けたら、中に蚊がいっぱいいたという経験があります。

ベトナムではホテルに飾ってある花瓶の水にボウフラがいるのを見つけました。

どちらもシンガポールでは、まずありえないことです。

ですが、シンガポールでも徹底した蚊の駆除が行われていなければ、近隣諸国と同じような状況になるでしょう。

どうして徹底した蚊の駆除が行われているの?

デング熱

デング熱という病気があります。

2014年に69年ぶりの国内感染が確認されて、日本でも大騒ぎになったので覚えている方も多いでしょう。

デング熱は、蚊が媒介する感染症で、熱帯・亜熱帯を中心に発生します。

重症化すれば命を落とすこともある危険な病気です。

日本では稀なデング熱ですが、熱帯のシンガポールでは毎年、流行する身近な脅威です。

在住日本人の中にも、ときどき感染者が出ます。

ジカ熱

また、2016年にはジカ熱の国内感染が初めて確認され、一時期急速に感染が拡大したことがありました。

この時も、シンガポール国内の感染地域では大々的な蚊の駆除が行われました。

蚊が媒介する感染症には、他にもマラリアや日本脳炎などがあります。

熱帯に位置するシンガポールは蚊が繁殖しやすい地域です。

そのため、蚊が媒介する感染症が蔓延しないように、政府は蚊の駆除に力を尽くしているのです。

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実際に行われている蚊対策

シンガポールでは、よくデング熱予防のポスターを見かけました。

政府のキャンペーンにより、「デング熱予防のために蚊を繁殖させてはいけない」ということが国民に周知されています。

さらに、日常的にこのような対策が行われています。

週一で行われる殺虫剤散布

私の住んでいたコンドミニアムでは木曜日の10:00ごろに殺虫剤が撒かれていました。

大抵の集合住宅では、週一での散布が決まっています。

いつもの時間になると、「ブォ~ン」という音が聞こえてくるとともに、石油のような鼻をつくにおいがしてきます。

この時、家にいたら、大急ぎで窓を閉めなければいけません。

日本人からみると、とにかく殺虫剤の量の多さにびっくりです。

外で散布しているのに、白い煙が3階の我が家の窓の高さまで上がってくるほど。

健康には影響ないか心配になりましたが、不調になることはありませんでした。

住宅地だけでなく街中で殺虫剤散布に出くわすこともあります。

住人にとっては日常茶飯事ですが、旅行で来ていたら火事と間違われるのでは?と思います。

各家庭の抜き打ち検査

シンガポールでは、定期的に環境省の職員が各家庭にやって来て、蚊を繁殖させてないかをチェックします。

私も2回ほど経験。

アポなしで、ピンポ~ンとやって来ました。

見られるのは、キッチンやバスルーム、トイレなどの水周り。

ウチには置いていませんでしたが、花瓶や鉢植えなどがあれば、それもチェックされるそうです。

この訪問は、違反者の摘発をしに来るというよりは、啓発・指導のためなのだとか。

ですが、ご存知のとおりシンガポールは何にでも罰金がある国。

蚊が繁殖していることが分かった家庭は、罰金200シンガポールドル(1万6千円)と決まっています。

最後に

シンガポールに来たばかりの時は、蚊の駆除の徹底ぶりにびっくりしたものです。

でも、熱帯で大勢の人を病気から守るためには、必要なことなのでしょうね。

シンガポールに旅行に行かれる方へ

旅行に行かれる方は、街中で刺される心配はありませんが、自然が多いエリアでは蚊がいることもあります。

虫よけスプレーなどは持っていたほうが安心です。

持参されてもいいし、現地購入もできます。

おすすめは日本では珍しい「タイガーバーム」の虫よけ製品。

お土産にもいいですよ。

こうしてシンガポールの街は蚊の危機から守られたのだった

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