現代に住む私たちは新暦のカレンダーを利用して、世界の国と合わせて月日を送っています。
そのおかげで、私たちは世界中の人と同じタイミングでバレンタインやクリスマス、新年やハロウィーンを迎えることができます。
中でもお正月は、今も昔も日本人にとって大切な節目の日です。
今では新暦で元旦を祝っていますが、大正時代あたりまでは旧暦にそって日にちが決められていました。
旧暦の正月のことを、旧正月と言います。
実は旧正月が存在するのは日本だけではありません。
むしろ国によっては、現代の正月より旧正月を大切にすることもあります。
そこで今回は旧正月についてと、旧正月を持つ国について紹介していきます。
春節と旧正月は違うの?
「春節」って、知っていますか?
ここ数年、1月末から2月初旬にかけて、多くの中国人が「春節」の休暇を利用して日本観光に訪れています。
ニュースでもよく取り上げらていますね。
数年前には春節で日本に訪れた中国人観光客の「爆買い」が流行語大賞になるなど、世間を騒がせました。
中国の「春節」は、中国の旧正月のことです。
お正月を「春節=春の節目」と表すあたり、粋で素敵です。
中国の人にとって、春節はどんな日?
中国の「春節」は、祝日です。日本では3ヶ日といいながらも祝日扱いは元旦のみですが、中国の春節では政府が3日間の祝日を定めています。
さらに企業ではこれに数日足して、約1週間の休みとするところも多いようです。
春節でまとまった休みが取れるため、日本への旅行にも来やすいのですね。
面白いことに、春節は毎年日付けが違います。
これは旧暦の特徴で、毎年決まって1月1日に正月を迎える今の日本人にはちょっと不思議ですね。
中国では新暦の1月1日よりも、春節にお祝いをするのが一般的です。
世界と違う流れを国を挙げて守っているようで、おもしろいです。
日本のお正月と旧正月の違い
中国の人たちは旧正月を大切にしていますが、では私たち日本人はどうでしょう?旧正月がいつなのか、ご存知ですか?
じつは日本の旧正月も中国の春節同様、新暦に合わせると毎年日にちが違います。
現代の新暦は太陽を基準としてできた暦で、旧正月の基礎となる旧暦は月の満ち欠けを基準に出来ています。
ですから新暦に、日本の旧正月を合わせることができないのです。
ちなみに今年の日本の旧正月は1月25日です。
去年は2月5日と、比較的遅い日にちでした。
早い年だと2023年は1月22日に旧正月を迎えるようなので、面白いくらいバラバラですね。
日本の旧正月の行事
日本では大正時代ごろまで旧正月に新年のお祝いをしていました。
今でも旧正月で新年を祝う地域もあるらしいですが、多くは新暦の元旦に祝うようです。
旧正月を祝うことをしなくなった背景には、社会全体が新暦に合わせて動くようになったから、という説が有効です。
確かにいくら昔の正月だから日本人として祝いたいと思っても、「旧正月は普通の出勤日だから、みんなでお祝いできない」というのが本音かもしれません。
春節や旧正月は、どこの国でお祝いしている?
日本ではほぼ祝うことのなくなった旧正月ですが、新暦の正月よりも旧正月に盛り上がりを見せる国は、中国以外にたくさんあるようです。
韓国
お隣の国、韓国も旧正月に盛大にお祝いをします。韓国では「春節」ではなく、「ソルラル」と言います。
韓国でも多くの人が旧正月に長期休暇を取り、そして旧正月を家族で過ごす人が多いため、帰省ラッシュはものすごいことになるそうです…
旧正月が明けると、かえって疲れている人も少なくない…かもしれませんね。
ほかにもこんな国々で
台湾、シンガポール、ベトナム、マレーシア…アジアでは多くの国が旧正月を祝います。それぞれの国で旧正月は祝日となっており、国を挙げて新年を祝います。
こうみてくると、アジアの中でも日本の方が特殊なのかもしれませんね。
まとめ
旧正月、アジアの国々では大切な行事であることがわかりました。
日本は完全に新歴にシフトしていますが、旧正月当日に「昔のお正月だ」と振り返って、ちょっとしたお祝い料理を家族で食べるのもいかもしれませんね。
中華街などでは春節のお祝いをしているところもあるようです。
体験してみるのもいいかもしれません。