テレビのニュースやインターネットの記事などで、
一度は「摂氏」という言葉を耳にしたことはないですか?
「温度」のことであることは間違いないけど、
さらに「華氏」という言葉も「温度」に関する言葉。
なんとなーく聞いたことがある
2つの言葉だけど、意外とこの2つの
違いを説明できる人って少ないはず?
「摂氏」と「華氏」の違いについてや
相互の簡単な変換方法をお伝えしていきますね。
摂氏・華氏・ケルビンの意味
「摂氏」について
「摂氏」またの名を「セルシウス度」と言います。
なぜ、セルシウス度が「摂氏」なのかというと
「セルシウス」が中国語音訳で「摂爾修斯」だから。
よく「佐藤氏」や「加藤氏」など人の名前に「氏」を
つけるのと同じように
「摂爾修斯氏」→「摂氏」となりました。
スウェーデンの学者のセルシウス氏が考案したものだから
「摂氏」〇〇℃と使います。
日本では摂氏が採用されているため、
こちらの方が聞き慣れている人がほとんどなのではないでしょうか??
もともとの「摂氏」の定義は
「水の凝固点を0度、沸点を100度」とするものでありましたが、
その後の物理的な計測方法の進歩と熱力学温度の採用により、
セルシウス温度の現在の定義は「ケルビン(K)で表した熱力学温度の値から273.15を減じたもの」となっています。引用:Wikipedia
「華氏」について
「華氏」またの名を「ファーレンハイト度」と言います。
勘の良い方ならもうお気づきかと思いますが・・。
「ファーレンハイト」の中国音訳は「華倫海特」です。
あとは「摂氏」と同じ流れです。
「ファーレンハイト氏」はドイツの学者です。
こちらの「華氏」については主にアメリカやイギリスなどで
日常的に使われています。
定義は
当時人間が作ることのできる最低温度を0(氷と塩化アンモニウムの混合物で約-18℃)、人間の体温を96としたものです。
なぜ96かというと、欧米ではヤード・ポンド法に見られるように12進法の単位がよく使われていたため、12の倍数で100に近い数値ということで96に設定したと言われています。引用:ヤフー知恵袋
「ケルビン」について
ケルビンという単位については聞いたことのある人の方が
少ないのではないでしょうか?
おそらく物理を専攻されていた方は当たり前の言葉かもしれませんが。
この「ケルビン」ですが、「絶対温度」とも呼ばれており、
熱力学温度の単位であることから、絶対零度は0ケルビンと定まります。
「絶対零度」と一度は聞いたことがあるかもしれませんが、
Wikipediaによると下記のようになります。
「絶対零度(ぜったいれいど、Absolute zero)とは、絶対温度の下限で、理想気体のエントロピーとエンタルピーが最低値になった状態、つまり 0 度を表す。理想気体の状態方程式から導き出された値によるとケルビンやランキン度の0 度は、セルシウス度で −273.15 ℃、ファーレンハイト度で −459.67 °Fである。」
摂氏・華氏の簡単な返還方法
海外、特に英語圏に行くと日本とは違い華氏温度が使われているケースが
多く、天気予報を見てもイマイチピンとこない方もいるかもしれません。
ここでは簡単に返還する方法をご紹介しますね。
教科書的な公式でいうと返還方法は下記の通りになります。
摂氏→華氏 F=(9/5)×C + 32
華氏→摂氏 C=(5/9)×(F-32)
よって摂氏15度の場合の華氏(F)を計算する場合は
F=(9/5)×15+32=59
となります。
しかし、今の時代ネットで検索すれば一発です。
換算してくれるサイトはたくさんあります。
簡単な覚え方 「ローマへ行こう!」
ネットなんか検索してらんない!今すぐ知りたい!
って人にとても簡単な換算方法があります。
確かに、海外に行くとネット環境が不安定になることは
ありますからね。
それは・・・
「ローマへ行こう」と覚えるのです。
ローマ(60) = イコー(15)
これは60°Fと15℃が等しいということです。
先ほど計算式に当てはめると15℃は59℉でしたので、
こちらは大体のものがわかればいいと思うのです。
60°Fと15℃を基準として、あとは華氏が10℉増減するたびに
摂氏を5℃増減させればオッケーです。
下のようになります。
0°F = -15°C
10°F = -10°C
20°F = -5°C
30°F = 0°C
40°F = 5°C
50°F = 10°C
60°F = 15°C
70°F = 20°C
80°F = 25°C
90°F = 30°C
100°F = 35°C
大体ですが、一発で華氏⇔摂氏の換算ができるようになります。
華氏が題名に入った映画、華氏451・華氏911
華氏451や華氏911という映画は聞いたことはありますか?
名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
華氏451
華氏451は1960年代に発表されたSF映画で
華氏911は9.11のアメリカ同時多発テロを描いた作品です。
華氏451は摂氏に直すと何度でしょうか?
摂氏233℃になります。
紙が燃え始める温度と言われています。
徹底した思想管理体制のもと、書物を読むことが禁じられた社会を
風刺した映画とも言われており、このようなタイトルになっています。
華氏911
対して華氏911は?
まさしく同時多発テロの「9.11」とSF映画の「華氏451」を
文字ってタイトルを決めたとされています。
イラク戦争を主導したドナルド・ラムズフェルド国防長官とイラクの独裁者サッダーム・フセインの密接な関係を描き、ブッシュ政権を批判する内容となっており、
当時の社会背景を風刺するという意味では共通点があるのではないでしょうか。
ちなみに華氏911を摂氏に換算すると
488℃になります。
大体金星の地表温度と同じようです。
タバコの端っこの方の温度より少し低いくらいです。
あまり、物語の内容とは関係なさそうですね(笑)
最後に
摂氏・華氏・ケルビンとそれにまつわる計算方法や
映画のタイトルを書いてみました。
これであなたも「摂氏・華氏」通ですね!
「今日の最高気温は何度?」と友人に聞かれたら
「摂氏15℃で華氏60℃!!」と即答してみましょう!(笑)
きっと、物知りなあなたに尊敬の眼差しが集まるでしょう。