まず、この漢字2つをなんて読むかご存知ですか?
「げし」と「はんげしょう」と読みます。
夏至はわかるけど、半夏生?なかなか聞き慣れない言葉ですよね。
そんな読みづらい夏至と半夏生ですが、実はこの日にタコを食べる習慣があったのです!
なぜタコ?と思った方!実は、面白い理由があったのです!
今回はそんな夏至や半夏至にタコを食べる理由について調べてみました!
夏至・半夏生とは?
そもそも夏至や半夏至って一体何なんでしょう?
カンタンに言うと…
夏至というのは、1年の中で最も太陽が出ている時間が長い日のこと。
半夏生とは、夏至から11日後のこと、またその日から5日間のこと。
2023年の夏至は?
2023年の夏至は、6月21日(水)です。
半夏生は、7月2日です。
夏至がその年で違うように、半夏生の日もその年によって変わります。
ここまでで夏至と半夏生がいつなのかはわかりましたね?
しかし、半夏生という言葉が聞き慣れない方が多いと思うので、もう少し掘り下げてみますね!
実は、半夏生というのは雑節(ざっせつ)の1つでもあるのです。
雑節とは、季節の移り変わりをより的確に表すために作られた暦で決まった日のことです。
例えば、節分やお彼岸、土用などが雑節の仲間です。
節分が季節を分けることを表したり、
お彼岸がご先祖様の供養を行う日だったりしますが、
半夏生は、梅雨の終わりを表しているのです。
なぜ関西ではタコを食べるの?
関西では、夏至や半夏生の日にタコを食べる習慣があります!
なぜタコ?と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それにはこんな理由があったのです。
昔は、夏至から半夏生の間に田植えを行っていました。
梅雨の雨が降る中、田植えを行っていたのですね。
そしてその田植えが終わり、作物がたくさん採れますようにという意味を込めて
タコを食べていたのです。
なので、本来は田植えが終わった半夏生の日にタコを食べるのが習慣なんです。
どうしてタコなのかと言うと
・タコの足が四方八方に根が張っている様子と似ていたから
・タコの足についた吸盤が、たくさん実が成る様子と似ていたから
という理由でした。
しかし、それ以外にも実は夏バテ防止や疲労回復にもタコは効果があったそうです!
田植えって重労働なので、
半夏生という日を作って体力回復を狙った昔の人の知恵でもあったんですね!
他の地域では何を食べるの?
実は、半夏生の日にタコを食べるのは関西だけだったのです!
他の地域では、違ったものを食べていたのです!
1.福井県では、サバを食べる
2.奈良県では、きなこ餅を食べる
3.香川県では、うどんを食べる
福井県では、サバを食べる
福井県には、半夏生鯖(はげっしょさば)というものがあるそうです。
サバの美味しい季節は、秋なのになぜ半夏生の日に食べるのでしょうか?
昔、魚は高価なもので、あまり頻繁に食べられるものではありませんでした。
しかし、この地域では半夏生の頃のサバの水揚げ量が多く、
ある大名が田植えによる疲れを回復させることを目的として
農民たちに食べることを勧めたことがきっかけとなっているそうです。
奈良県では、きなこ餅を食べる
これも奈良県には、半夏生餅(はんげしょうもち)というお餅があるそうです。
半夏生餅には、小麦ともち米でできたお餅にきなこをまぶしたものです。
6月初旬に収穫できる小麦を使って、今年も豊作に恵まれますようにという
願いを込めてお供えをして、食べていたことがきっかけとなっているそうです。
香川県では、うどんを食べる
これも奈良県と似ていますね!
旬の食材の小麦を使用して作ったうどんを、田植えを手伝ってくれた人たちに
感謝の気持ちを込めて振る舞っていたことがきっかけとなっているそうです。
さすがうどん県ですね!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
夏至や半夏生の日にタコを食べる理由はお分かりいただけたでしょうか?
本当は、夏至ではなく半夏生の日に豊作を願ってタコを食べていたんですね!
そして、タコを食べるのは関西だけで、他の地域ではサバやお餅を食べていたんですね!
同じ日本という国なのに、地域によっていろいろな習慣があるというのは、面白いですよね!
この習慣を失わずに後世に伝えていきたいものです。
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