2018年は「災害」と言われるほどの猛暑です。
日本でも各地で40度を超え、熱中症で倒れる人が続出しています。
それは日本だけではありません。
世界中で異常な猛暑が記録されています。
それに伴い、「ホットハウス・アース」という言葉を聞きました。
ホットハウス・アースの意味
「ホットハウス・アース(Hothouse Earth)」という聞きなれない言葉、なんという意味なのでしょう。
ホットハウスアースとは「温室と化した地球」という意味です。
文字を見ただけでも、息苦しさを感じます。
8月6日に米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された論文によると、
地球全体の気温が2度上昇すると、「ホットハウス・アース」という状態になるということです。
この論文をまとめた科学者は、気候変動専門の国際的な研究チームですので信ぴょう性が高いです。
現在の地球の気温は、産業革命前から1度高くなっています。
産業革命と言えば、1760
現在地球の気温は、10年ごとに0.17度も上がり続けています。
ホットハウス・アースになると地球はどうなる?
ホットハウス・アースになると、地球の気温が産業革命前より4~5度高くなります。
そうすると氷河や氷山が溶けだして、海面水位が現在より10~60m上昇すると言われています。
そうなると多くの陸地が海に沈んでしまいますね。
南太平洋の島国、ツバルやキリバス、アメリカのフロリダ州やバングラデシュ、マンハッタンの大半など、多くの国や都市が浸水するとみられています。
今年の夏は日本でも欧州やアメリカでも異様なほどの猛暑を記録しました。
気候というのはとても色々な要素が組み合わさっています。
ですから、このひどい暑さがすぐにでもホットハウス・アースに結びつくものではありません。
ですが毎年じりじりと気温が上がっていることは間違いありません。
ホットハウス・アースの原因は?
二酸化炭素などの温室効果ガスの過剰排出だと思われます。
地球上の森林や海水は毎年45億tもの炭素を吸収しています。
しかし吸収されないで大気中に残ってしまった炭素は年々増加の一途をたどっています。
アマゾンの森林は減少の一途をたどっています。
2030年までに60%の森林が消滅もしくは破壊されるというよそくがあります。
そうなると、地球環境に多大な影響を及ぼします。
ホットハウス・アースの対策は?
これからの100年~200年の間にホットハウス・アースになる可能性は低いと科学者は考えています。
ですが、いつなんどき、ホットハウス・アースになるのか、人類はいまだ経験がありません。
そして、一度ホットハウス・アースが始まってしまった場合、それを止める方法はありません。
科学者たちは「気温が2度上がると、制御メカニズムを地球そのものに委ねることになるかもしれない」と話しました。
つまり、人類には制御できなくなるという事です。
ホットハウス・アースが始まると、不可逆な段階になるのです。
そうなる前に、CO2の排出をできるだけ下げないといけません。
2015年、各国政府は気温上昇を2度未満に抑え、上昇幅を1.5度以下を維持するために努力するという声明を出しました。
しかしこの研究チームによると、その炭素削減計画では不十分だということです。
今は対策を打ち出せますが、ホットハウス・アースになったら対策はありません。
こんな時にアメリカさんは「パリ協定」を離脱している場合じゃないですよ!
地球温暖化とホットハウス・アースの違いは?
なんだか今までさんざん言われている地球温暖化とどう違うの?って思いますよね。
地球温暖化が続くとホットハウス・アースになると言われているので、こういうことだと思います。
地球温暖化とは、気候や環境の変化が原因で、地球の平均気温が上昇する現象です。
ホットハウス・アースとは、地球の温度が2度上昇した時におこる、不可逆的な地球温室状態ということです。
最後に・火星に移住するしかない?
ホットハウス・アースについて考えてみました。
最初「ホワイトハウス・アース」と見えてしまったのは内緒です。
現在、宇宙開発が再び盛り返してきているみたいですね。
つい最近も、「火星に水がある!」(「あった」ではなく「ある」)というニュースを見ました。
ホットハウス・アースにはまだ少し余裕があります。
SFのように、月や火星に移住しなければならない時がやってくるのかもしれませんね。
その前に、私たちができることは地球の環境を見つめなおすことです。