
こんな虫?
「二十四節気」って、知っていますか?
「にじゅうしせっき」と読みますが、聞いたことはあってもなかなか説明できる人、少ないのではないでしょうか?
きちんと調べると、二十四節気とは1年を24等分してそれぞれの日に季節を表す名前を付けたもの、また季節の区切りを表したものということです。
夏至とか秋分とか、有名ですよね。
さて今回は、その二十四節気の中でも私にとって特にマイナーな『啓蟄』にスポットを当てて調べてみました。
『啓蟄』、読み方も意味も、なかなかマイナーでしょ?
啓蟄とは
『啓蟄』は、『けいちつ』と読みます。
太陽の周期により、年によって啓蟄の日は変わります。
タイミングとしては雨水と春分の間で、3月の5日か、6日になります。
ごくまれに3月7日もあるようですが、私たちが生きているうちには遭遇しないほど本当にまれなようです。
(ちなみに雨水も二十四節気の一つで、2月19日ごろを指します)
啓蟄の意味
啓蟄の意味は、それぞれの漢字の意味を知ると分かります。
『蟄』は虫などが寒い冬の間、暖かい土の中に隠れて閉じこもっている様子を表しています。
つまり啓蟄は、『春が近づいて、土の中に閉じこもっていた虫たちが地上に出てくる』という意味を持ちます。
人間は「春眠暁を覚えず」で春になると眠くなるのに、虫たちは起き始める。面白いです。
啓蟄の期間
現在では二十四節気は1年に24回(24日)ありますが、昔は二十四節気ごとの間の期間を指していました。
例えば啓蟄が3月6日で、次の二十四節気である春分が3月21日である場合、3月6日から3月20日までの期間が啓蟄となります。
啓蟄の期間では、だんだんと春を感じる日が増えてきます。
ちなみに私が一番春を感じるのは、暖房費が少しづつ安くなっていくのを請求書で領収書で確認するときです。
うれしくなります。
啓蟄の虫とは何の虫?
啓蟄とは、「土から虫がはい出てくる」という意味を表すと紹介しましたが、さて、次に気になるのが「何の虫?」ですね。
『啓蟄』という名前の虫も、何だかいそうな気もしますが…
結論から言って、特定の虫ではないそうです。
ざっくりいうと、「冬ごもりをしていたいろんな虫」。
つまり、いろんな虫ってことのようです。
一般的に冬ごもりする虫には、テントウ虫やムカデ、蝶などがいるみたいです。
さらに紀元前には「虫」は「蟲」と書き、生き物を全体のことを指していたようです。
つまり土にこもっていたテントウ虫などに加え、冬ごもりや冬眠をしていた熊や蛇など、様々なものが活動をし始める、その時期が啓蟄と呼ばれるようです。
虫出しの雷とは
春に鳴る雷のことを「春雷(しゅんらい)」と言います。
春雷は「日本海低気圧から延びた寒冷前線の通過で起きることが多い」そうです。
が…、寒冷前線とか言われても私には難しい…要は、春に雷が鳴りやすい、ということらしいです。
春雷の時期は啓蟄の時期と重なります。
そのため昔の人は、「雷を聞いて驚いた虫たちが土の中から出てきた」と考えたようです。
『虫出しの雷』はその様子を表す言葉で、まさにその音は「爆音目覚まし雷」!
驚くほどの大きな音で起こされて、虫もたまったものではない、かもしれませんね。
ちなみに、啓蟄も春雷も春の季語です。
季節とともに日本人の生活があったことが感じ取れます。
まとめ
啓蟄について調べてみました。
あまりなじみがなかったのですが、意味や由来がわかるに従い自然を感じることができる、とても素敵な名前だとわかりました。
啓蟄を調べているうち、ほかの二十四節気にも粋でオシャレな名前をたくさん発見することが出来ました。
日本語って、本当に素敵ですね。

出てきたよ~