『広島の武将』とえば、有名なのが毛利家ですね。 でも、江戸時代に広島を治めていたのは毛利の殿様ではありません。
江戸時代の広島を代表する大名は「浅野氏」でした。
浅野氏は現在の広島の中心街から少し北に向かったあたりに広島城を築いて統治していました。
そこから東に15分ほど歩いたところには、別宅があったそうで、現在は別宅のお庭だけが残っていてきちんと管理をされており、有料で拝観できる広島でも有名な名勝・縮景園となっています。
池も備えた広大な敷地にその季節ごとの花が咲き乱れる縮景園。ひな祭りの本日は、梅林が見頃だとか。
浅野の殿様自慢の庭を、ちょっと拝見に行ってきました。
広島駅から縮景園へ
縮景園は広島駅から歩いて15分の場所にあります。
川沿いを歩く道中は、散歩コースとしても最適です。
広島駅から地下道を通って地上へ
広島駅周辺は近年再開発が著しく、数ヶ月行かないだけで様変わりしていることがあります。非常に戸惑います…。
今回は広島駅南口からの地下の改札口を出て、地下街をそのまま南下、最終地点で地上に出ました。信号もないし、車もいないので地下は快適です。
地上に出ると、目の前に川が見えます。
広島では旧市内と呼ばれる、市の南側の地域は川が非常に多い上、川辺には散歩コースが整備されている場所も多くあります。
歩いているとものすごく気になるオブジェと鳥居を発見しました。
オブジェには、よく見ると人が乗っています。
斜めに立っています。びっくりしました。
そして鳥居の向こうには神棚が!
繁華街にいることを一瞬忘れてしまいました。
縮景園に到着
広島駅から徒歩で約15分、縮景園の門です。
この日は人がものすごく多かったのですが、すごいタイミングで無人の門が撮影できました。奇跡です。
門の向かいに駐車場があるのですが、収容台数が少ないため長蛇の列でした。
駐車料金は1時間360円で、立地を考えると割高です。
さて、入館です。基本情報を載せておきます。
入園時間 … 夏季(4月から9月) 9時から18時
冬季(10月から3月) 9時から17時です
休園日 … 12月29日 ~ 31日
料金 … 大人 260円 (65歳以上無料)
子供 100円 (小中学生・毎週土曜日は無料)
料金が良心的です。
チケット購入を済ませ、いざ入園です。
梅林に見とれる
子供の運動会のために奮発して購入したカメラをしっかりと持ち、いざ、梅林へまっしぐら。
赤、白、ピンクの3色の梅が、観衆を魅了していました!
一輪ごとが本当に見ごろで美しかった!
縮景園の全体では石段などが多いため、『歩く』ことが必要になりますが、梅林のあたりは整備されていて車いすやベビーカーでも余裕で鑑賞できます。
1本、不思議な梅の木を発見。
わかりますか?1本の木に赤と白の花が咲いています。
接ぎ木による技術だそうです。感動してしまいました。
広島県立美術館で、縮景園穴場スポット発見!
縮景園で梅や池などを堪能した後、隣接する「広島県立美術館」へ立ち寄りました。
お目当ては、休憩がてらのコーヒーだったのですが、満席で入れませんでした…。
広島県立美術館は、入館自体は無料です。
各展示室へ入るために入館料が必要になります。
カフェへ入れなかったので、3階のロビーの長椅子で休憩をとることにしました。
すると、なんということでしょう。
3階のロビーは総ガラス張りになっていて、下には縮景園の美しい景色が広がっていました。
上からの、梅林の景色も楽しむことができました!これはラッキー。疲れも吹き飛びましたよ。
ちょっとした穴場スポットでした。
縮景園は、桃・リキュウバイ・桜もおススメ!
縮景園では四季折々の花が楽しめます。年間の花の見ごろは、こちらを参照してください。
→ http://shukkeien.jp/season.php
梅の後は、桃、リキュウバイ、桜などが続くようです。
訪れた日にはなかったのですが、お茶会なども頻繁に開かれています。梅や桜を見ながらいただくお抹茶、良いですね。
歴史の重みも感じながら
最後にちょっと重い話ですが…。
縮景園は、戦前まで浅野家が所有していました。
昭和15年に浅野家から広島県に寄付されて、同年に『名勝』に指定されたのですが、その5年後に原爆で跡形もなく消失してしまいました。
そして戦後、県の教育委員会により戦前の景観に復元し、現在私たちが楽しめるお庭に生まれ変わったようです。完全に復元されたのは戦後役30年経った昭和51年でした。
広島は日本でも指折りの観光業が盛んな県です。私が訪れた日にもたくさんの日本人と外国人の観光客がいました。
戦争を経て復興したこの庭を、世界からの客人たちが堪能していると考えると、ますます「美しいなあ」、と思ってしまいました。
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