昔から「雛人形の片付けが遅いと結婚が遅くなる」といわれています。
そのため、雛人形を片付ける日を気にしている人は多いようですが「雛人形を出す日」を気にしている人は少ないかもしれません。
「お正月を過ぎたら出す」「いつ出してもいい」「大安なら」「3月になったら」はたまた「1月に」など、いろいろな意見があるようですが…
実際に雛人形を出す日についてまとめてみましたので、2018年はいつがいいのかも合わせて見てみてください。
雛人形を飾るのに良い「雨水・立春・大安」、2018年はいつ?
雛人形を出す日はいつ?
雛人形を出す日に「この日でないとダメ!」という決まりは特にないようです。
一般的には、立春(りっしゅん・2月4日ごろ)を過ぎた大安に飾るといいとされています。
また、雨水(うすい・2月19日ごろ)に飾るとよいとされている地域もあるようです。
1月に飾る地方もあるの?
東海地方の一部では、お正月の松の内が明けた1月8日頃、お雛様を出すそうです。
雨水・立春・大安とは?
立春
立春は二十四節気(1年を24等分したもの)のひとつで、春の始まりでもあります。
雛人形は春のものなので、春が始まったら飾るといいそうです。
立春は季節の節目です。
立春の前日は節分といい、豆まきをして鬼や厄を払う行事として定着しています。
節分で鬼や厄を払い、清めた後に雛人形を飾るといいそうです。
雨水
雨水は立春と同じく、二十四節気のひとつです。
雪が雨に変わり、氷が溶けて水になり、草木が芽生え、本格的に春がやってくる日といわれています。
地域によっては、雨の日に雛人形を飾ると「良縁に恵まれる」といわれているそうです。
大安
大安とは、「大安・先勝・友引・先負・赤口・仏滅」の六曜のひとつです。
中でも「大安」は結婚式や入籍事などといったお祝いごとに適している日です。
縁起の良い大安の日に雛人形を出す人もいるようです。
2023年はいつがいい?
2023年の立春は2月4日(土)、雨水は2月19日(日)です。
立春を過ぎてからの大安は、2月7日(火)、2月13日(月)、2月19日(日)があります。
雛人形を出すのに特に決まった日はないですが、「この日がいいらしい」という日はありましたね。
女の子の健やかな成長を祈るひな祭りですから、より良い日を選んで雛人形を出したいですね。
雨水とはどんな日?雛祭りと関係あるの?
先ほども軽く紹介しましたが、雨水についてどんな日なのか、またひな祭りとどんな関係があるのか詳しく説明したいと思います。
雨水がいつ頃なのかというと、暦上2月19日ごろにあたります。
立春から暦上では春が進んでいます。
ちょうど、大地に草木が芽生えるころで、昔から農業の準備を始める目安の時期とされています。
まだこの時期には雪が残っている地域も多いですが、暖かな雨が降ることで凍っていた台地がゆるみ始め、春への目覚めを感じさせてくれる時期です。
寒さも峠を越し、春が始まる時期とされています。
春一番が吹き、鶯の鳴き声が聞こえる地域もあります。
少しずつ暖かい日差しが出始め、徐々に春へと向かっていくのを感じることができるでしょう。
雨水と雛飾りの関係とは?
それではなぜ、雨水の日に雛飾りを飾るとよいとされているのでしょうか。
その理由は、雛祭りは昔、水と関係する行事でした。
奇数が重なる日なので、縁起がいいとされていますが、凶に転じやすいとされ、
人形に厄を移して川に流していたからです。
その関係で雨水に日に雛人形を飾るのがいいとされてきました。
現在でもその名残が残る地域もあります。
できるだけ早く飾り、できるだけ早く片付けるのがいいとされています。
雛人形を片付けるのに良い日は?
昔からよく「雛人形を片付けるのが遅れると婚期が遅れる」といわれていましたね。
なぜそのように言われたのか気になりませんか?
早く片付ける理由
雛人形を早く片付ける理由について、諸説ありますが「厄が戻ってくる」という説があります。
平安時代に今でいうおままごとのような遊びのことを「ひいな遊び」といって、貴族階級の子供たちの間で流行っていました。
「ひいな」とは「小さくてかわいらしいもの」という意味があり、ひいな遊びで使われていた人形は人の代わりに厄を受けてくれるとされてきました。
そして厄払いの「流しびな」として川や海に流されるようになり、これが雛人形の由来となっています。
江戸時代になってからは、女の子の健やかな成長を祈る行事として定着しましたが、雛人形は女の子の代わりに厄を受けてくれるという考えはそのままです。
雛祭りが終わっても、雛人形を飾っておくとせっかく身代わりになり役を引き受けてくれたものが、女の子に戻ってくると考えられたのです。
いつ片付けるといいの?
雛人形は「啓蟄(けいちつ)」の日に片づけるといいそうです。
啓蟄は、一年間を二十四等分した二十四節気の一つで、毎年3月6日ごろで、2018年は3月6日(火)です。
啓蟄の「啓」は「ひらく」、「蟄」は「土中で冬ごもりしている虫」という意味があります。
「啓蟄」は「冬眠していた虫が、春の訪れを感じ土の中から出てくるところ」という意味になります。
しかしなぜ敬土の日に片づけたほうが良いのかという明確な理由はないそうです。
また、片付けるときに一番気を付けなければならないのが天気です。
雛人形に、カビや虫がついたりしないように、お天気がよく乾燥した日の日中に片付けるようにしましょう。
最後に
時代は変われど、我が子に幸せになってほしいと思う親心は同じでしょう。
雛人形を片付けるときには、親子で一緒に片付けながら「こういう言い伝えがあるんだよ」と教えてあげるのもいいかもしれませんね。