長女が3歳まで、家族でニュージーランドに住んでいました。
そのため予防接種もニュージーランドのプログラムで進んでおり、日本と予防する病気の種類が同じものもあれば違うものもありました。
ニュージーランドにいるころはあまり深く考えていなかったのですが、日本に帰って調べると、なんとBCGのみ期間内に接種していないことがわかりました。
BCGといえばハンコ注射。3歳の、いろんなことがわかってきた娘にはきっとあの剣山のような針山は恐怖のはず…。
3歳過ぎた娘のBCG体験記です。
BCGの無料期間を過ぎると実費に!料金は?
長女は日本で産まれたのですが、生後2か月からニュージーランドで暮らしました。
日本に帰る予定が立たなかったため、乳児期の様々なプログラムはニュージーランドの形式で受けていました。
離乳食のアドバイスや予防接種など、日本の母子手帳と比べると少し違うなと感じながら、『郷に入れば郷に従え』の精神で取り組んでいたのです。
とはいえ永住ではなくいつか日本に帰る予定ではあったので、予防接種を受けた際には日本の母子手帳にもきちんと記載をしてもらっていました。
そして長女が3歳になったころ、帰国が決まります。
BCGを実費で!いくら?
帰国してしばらくは引っ越しのごたごたや様々な手続きに追われました。
手続きの一つで市役所に行ったとき、確か福祉課だったと思うのですが、長女が1歳までに受けないといけなかったBCGが摂取されていないことが、母子手帳を見てわかりました。
職員さん「これは実費になりますね」
私「え…いくらくらいですか?」
職員「わかりません…すいませんが、病院で問い合わせてください」
うわあ、と思いました。
正直、帰国のドタバタでもの入りだったので…。
でも娘の健康には代えられませんし、「受けてくださいね」と念を押されてしぶしぶ納得しました。
実はニュージーランドでは安価でBCGを摂取することができたんです。
でも任意だったため、何となく受けさせなかった…。
ちゃんと日本の予防接種システムを勉強しておけばよかった…反省。
BCCの実費は5200円!
家に帰って、すぐに近所の小児科をネットで調べ、一番近いところに電話をかけました。
「3歳の女の子で、(かくかくしかじか)の理由でBCGを摂取していないのですが、自費の場合おいくらですか?」
と尋ねると、電話口の女性は「5200円ですね」とのこと。
ああ、ちょっと痛い金額。
私の悪い癖で、『5200円あると、ランチに4,5回いけるなぁ』と、金額をランチ換算してしまいます。
ランチと比べるものでないことはわかっているのですが、時期が合っていれば払わなくて済んだと思うとちょっと悔しい。
とりあえずその電話で予約もして、後日予防接種に伺うことにしました。
さあ、次の問題は娘への説明です…。
小児科で娘をがんじがらめに!そして予想以上の衝撃が!
長女は注射が苦手です。いつもしっかり抱きつかせて、暴れないように押さえつけて注射をしてもらいます。
普通の注射でそうです。
今回受けるBCGは、私の記憶だとハンコ注射…。いつもより針がたくさんあるため、たぶんビビると思いました。
受診までに注射の針がたくさんある、と説明をしておこうかと思ったのですが、私もそれ以上のことがわからなかったため、いたずらに怖がらせない方が良いと思い何も告げずに病院へ連れて行きました。
後で考えると、これはまずかった。
ちゃんと予備知識を持っていけばよかったと、後で後悔することになるのです…。
予防接種当日。娘には「病気に強くなるための注射をしてもらうよ。
終わったら、美味しいものを食べに行こうね!」と機嫌を取り、本人も「美味しいものを食べたい」という気持ちが先行し、ちょっとご機嫌でした。
小児科へ行くと、メルヘンな装飾に目を奪われました。
さすが日本の小児科、対応がこまやか!などと感心しながら受け付けを済ませ、待合で待ちます。
娘もおもちゃなどで楽しそうに遊んでしました。
しばらくして診察室に呼ばれ、娘を連れて入ります。
優しそうな男性医師と2、3あいさつを交わした後で、医師が「3歳かぁ。力も強いだろうから、お母さんもしっかり押さえてね」。
ん?押さえてね?
とりあえず言われるまま娘を私がしっかり抱っこし、そのわきで2人のナースが娘の腕や頭を固定しました。
ナースたちは優しくにこやかに接してくれたので、娘もそんな怖がることなく抑え込まれていたのですが、何となく私には違和感。なんだろう、この厳重な、がんじからめは…。
医師が接種用のハンコ注射を取り出します。
『きた!』と思った私は、とっさに「大丈夫よ~」と言いながら娘の顔を注射が見えない方へ向かせます。
そして、医師が、力いっぱい!ハンコ注射を!!腕に押し当てました!!!
「『ぎゃ~~~~~!!!!!』」
娘の鳴き声と、私の心の悲鳴が病院中に響きます!
ナースが「おかあさん、頑張って押さえて!!」と、ビビった私にカツを入れます!
医師はすごい形相で、力いっぱいハンコ注射を我が娘に押し当てます!
娘はギャン泣きしながら力いっぱい抵抗しようと試みます!
もう、なにがなんだか…。BCG、こわい…。
接種が終わり、娘に「終わったよ、よく頑張ったね」と声をかけます。
終わった、と理解したようで、暴れることはありませんでしたが泣き止むこともありませんでした。
なんだか、哀れ…。
そのあと別室に通され、15分ほど待機している間も泣き止むことはなく、ずっと抱っこして「頑張ったね、えらかったね」と声をかけていました。
15分後にナースから無事解放の許可が下りたので、受付で例の5200円を支払い、小児科を後にしました。
その後調べたのですが、実はBCGは見た目ほど痛くないそうです。
子供が泣くのは医師のグリグリに驚くためだと、そのあと知りました。
私が事前にBCG接種方法について下調べしていたら、もう少し冷静に対応できたのかもしれません。でも、娘のギャン泣きは同じだったかもしれませんが。
BCCのご褒美はパフェ
我が家では私の方針で、3歳の誕生日までは甘いお菓子を禁止しています。
3歳になった後も、チョコやクリームは、めったに食べさせません。
そんな娘に、注射の帰りに『ごほうび』として、ファミレスでパフェを食べさせました。
もう、満面の笑みです。
めったに食べさせないので、本当にうれしそう!
「また注射したら、美味しいの食べようか?」と娘に聞くと、「食べたい!注射好き!」とゲンキンな答え。
やはり痛みより驚きの方が大きかったようです。
おわりに
今回の反省点を、まとめてみます。
・予防接種の日程スケジュールをきちんと把握しておくことは絶対ですね。
生後半年くらいまでにニュージーランドでBCGを摂取しておけば、今回のような子供のギャン泣き+5200円の支払いはなかったのですから…。
・予防接種に関する基礎知識は事前に習得しておくべきでした。最近ではインターネットで先輩ママさんたちのコメントも簡単に見ることができますから。
・ごほうびを用意すると、子供の予防接種への負担が少し軽くなるのだと感じました。娘の場合はめったに食べられないスイーツが、効果バツグンです。
ちなみにニュージーランドでBCGを受ける場合は、ハンコ注射でなく通常の注射だったようです。
あちらで受けた方がハンコ跡の心配もしなくて済んだかも…情報は、本当に大切ですね。