「ちーまーきたべたーべ兄さんがー♪」童謡「背比べ」でもお兄さんが食べているちまき。
「ちまき」といえば、笹にくるまれたちょっと甘いお餅のイメージですが、どうやら地域によって違うようですね。
お餅でないところもあるそうで、ところ変われば品変わる、といったところでしょうか。
そこで今回はちまきに注目して、ちまきを子供の日に食べる理由や、地域によってどんな違いがあるのか、まとめてみました。
こどもの日になぜちまきを食べるの?
子供の日にちまきを食べるのは、なんと免疫力向上に関係があるらしいです。
…と聞くと「ちまきを作る材料には、免疫を向上させるような食材が使われているんだ!ぜひ知りたい」と思われそうですが、すいません、違います。
正確には、免疫向上を祈って子供の日にちまきを食べる、です。
ちまきの形は地域によって違いますが、だいたい三角が多いですね。
西日本では、もちが棒に長細く円錐状に巻きついた形です。
横から見ると非常に長細い三角形ですね。
それか笹の葉でくるんであります。
他の地域でも、笹に巻かれている三角おむすびのような形のちまきがほとんどです。
この三角が、ポイントです。
三角形は、実は毒蛇の形を表しています。
それを子供の成長を祈る『端午の節句』に食べることで、食べる子供に『免疫が付く』とされているのです。
毒蛇を食べて免疫をつけるだなんて大胆な発想ですが、なかなか面白いなぁ、と思いました。
日本のちまきと中国のちまきは違うの?
大昔に、台湾に旅行に行ったことがあります。
そこでとある民家にお邪魔して食事をごちそうになったのですが、美味しい料理の一つに、「中華ちまき」があったことを、なんと帰国後数年たってから知りました。
「もちもちした炊き込みご飯のようなものが三角になって竹の皮にくるまれているな~」と思いつつ美味しくいただきました。
日本とは全く形状が違うので、まさかちまきとは思わなかったわけです。
中華ちまきは、もち米を使います。日本のちまきのようにもち米をついて餅にするのではなく、粒のままです。フライパンでもち米と好みの具材を炒めて、だし汁や醤油、砂糖などで味をつけ、竹の皮で三角になるように包んで蒸したら出来上がります。
日本のちまきと全く違いますよね。
もともとちまきは中国から日本に伝わったそうですが、海を渡って長い時間が流れるとこんなにも別物になるなんて、興味深いです。
日本の中でも、地域によって違う?
長い時の中で、形が少しずつ変わっていったの日本国内でも同じです
お団子系ちまき
私が暮らす西日本で定番のちまきは、先ほども紹介したように長細い円錐をした、お餅のような食感の甘いちまきです。
みたらし団子のみつがない、団子だけを食べている感じです。
私の知っているちまきはシンプルに餅だけですが、派生してあんこを入れる地域もあるようです。
おいしいですよ。
三角ちまき
新潟県で主に食べられているちまきが「三角ちまき」と呼ばれる、もち米のおにぎりのようなちまきです。
西日本のちまきと同じように笹の葉でくるまれていて、香りがまた食欲をそそるそうです。
一説には保存食として上杉謙信が考え出したとか出さないとか…。
あくまき
おそらく私が何も知らずに『あくまき』を見たら、これはちまきのひとつだとは絶対思わない見かけをしています。あくまきは茶色い餅、という印象です。
茶色の秘密は、もち米を灰汁(あく)に漬けて煮るから。
時間をかけて漬けて煮るため、出来上がったあくまきはもち米の形がほぼなくなっています。
ちょっと興味をそそります。機会があったらトライしてみたいですね。
まとめ
子供の日の、ちまきについてでした。
結論としては「ちまきとは、米やもち米を笹の葉や竹の皮に入れて調理したもの」でしょうか?
起源は同じなのに、地域や風習によってここまで違ってくるとは、なかなか奥深いです。