実家の墓は、なかなか険しい場所にあります。
急斜面で、ランダムな形の石段、お墓の間が30㎝程度しかない場所に道があったり、40㎝はある段差を上り下りするところもあったり、「戦後の焼け野原で頑張って墓地にした」感満載の場所です。
そこは町中からほど近い場所でおそらく200基以上の墓が建てられているので、なかなか整備も難しいようです。
墓へはそんな険しい道を(サバイバルではないですが…)通っていくため普段はラフな格好で行きますが、たまに礼服のこともあります。
でも、礼服だと歩くときなど気を使います。服装、やはり考えちゃいますよね。
そこで今回は、お墓参りでの服装に注目して調べてみたいと思います。
お墓参りに赤など派手な服を着てもいい?
一般的なお墓参りの服装には、細かい決まりはないようです。ただ無難な、落ち着いてきちんとした服が好まれる傾向にあります。
派手な服装は着てはダメ?
例えば一人で、ふらっとご先祖様にご挨拶したいなんて時は、あまり服装にこだわる必要はないようです。
ただ「お墓参りに、派手な格好はご法度!」と考える人もいますから、親戚などと集団で行く際にはメンバーを考えて相手の気分を害さないよう気を付けましょう。
派手と言えば、赤は?
では、赤い服などは極力避けた方が良いのでしょうか?
答えは、故人との関係にあるようです。
例えば亡くなったおじいちゃんが大のカープファンで、優勝記念にカープ色の赤いTシャツを着て墓参りをした、は、ありではないでしょうか?
ただし、浮いてしまうことは間違いなし!強い信念がいるかもしれません…
お墓参りの基本的な服装マナー
お墓参りの服装マナーは、管理されているお寺の方針や地域のしきたりなどに従うことが多いようです。
「お寺の対応も近年では昔よりも優しくなっている」という声も聞きます。
例えば「5年位前に赤い服で墓参りに行ったらお寺の人に追い返されたけど、今年は赤い服を着た人がお墓に参っている姿を見かけた。
お寺が注意するのをやめたらしい」という体験をしたひとがいます。時代に合わせて服装の基準も変わっていくのかもしれません。
サンダルなど、ラフな格好は?
ただ、サンダルにショートパンツなど、ラフすぎる格好はどうでしょう。
ご先祖様に失礼だという考えもあります。
かしこまりすぎる必要はありませんが、あまりにくだけすぎないファッションを心がけましょう。
行く相手と行く場所(どこが管理する墓か)により、臨機応変に対応しながら、故人を偲ぶにふさわしい姿で行くと良いですね。
タブーもあり
特に注意してほしいタブーの服装を紹介しておきます。
まず、毛皮やファー、動物の柄をあしらったものはふさわしくありません。殺生をイメージさせるようです。
もう一つが帽子です。墓に行くまでや、掃除のときなどは良いですが、お参りの際にはかぶらないようにしましょう。
これは、生きている人が相手でも同じですね。目上の人にあいさつする時には、帽子は取りますから。
礼装が必要なのはどんな時?
故人をしのぶ場の服装として、葬式や法事では礼服を着用します。
ではお墓ではどういう場合に礼服を着用するのでしょうか?
初盆
まず、初盆では礼服を着用します。初盆は故人が初めて迎えるお盆のことで、地域によっては新盆(にいぼん)とも言います。
初盆の時には丁寧に供養をするため礼服を着用するのが礼儀のようです。
法事
礼服で参列する法事。法事と合わせてお墓参りするとこが多いためか、法事の時の墓参りは多くの場合礼服で行います。
初盆や法事は、亡くなって数世紀経つ「見たことのないご先祖様」ではなく、「生前を知るご先祖様」にお参りをする場合がほとんどだと思います。
礼服を着ると、普段のお墓参りとは違った新鮮な気持ちで、生前を思い出しながらご先祖様に向き合うことができますね。
初盆や法事以外にも、自分のきちんと成長した姿を見せるために就職や結婚の報告に、改まって礼服で参る人もいるようですよ。
まとめ
お墓参りの服装について調べてみました。
個人的には、ご先祖さまって服装にこだわらず気軽にお墓に会いに来てほしいのではないかな、と考えています。
特にうちのおじいちゃんとおばあちゃんは、人が好きな人たちでしたから。
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↑赤い服ではなく赤い靴ですけど……。