季節を表す日本の休日といえば、春分の日と秋分の日です。春夏秋冬をもつ日本ならではの、自然を愛する心が感じられる美しい休日だと思います。
春分の日と秋分の日は、お彼岸の期間でもありますね。お彼岸と言えば、お墓参り。皆さん、ご先祖様に手を合わせていますか?
今回はお彼岸に注目をして、お彼岸と墓参りについて、紹介しますね。
お彼岸にお墓参りをするのはなぜ?
お彼岸って、いつ?
お彼岸は、1日ではなく7日間あります。
春分の日、または秋分の日をはさんで前後3日間を足した7日、それが年に2回あるので、正確にはお彼岸は1年に14回ある計算です。
お彼岸の始まる日を「彼岸入り」、お彼岸が終わる日を「彼岸明け」と呼びます。
また、真ん中の日に当たる秋分の日と春分の日を「中日(なかび・ちゅうび)」と呼びます。
ちなみに春分の日と秋分の日は、二十四節気の一つです。
二十四節気は季節の変わり目を表す日を指します。夏至や冬至、立夏や立冬なども二十四節気の仲間です。
彼岸の意味
本来彼岸とは、悟りの境地のことを指すそうです。
…と言われても難しいですね。
仏教では、私たちの世界(現世)を此岸(しがん)と呼ぶそうです。
そこから三途の川をはさんだ向こう側が仏様がお住まいになる世界。
その世界を彼岸と呼びます。
つまり「迷いの多い現世から、悟りの境地である仏界へ行く」そのことを彼岸と言うそうです。
お彼岸中にお墓参りに行こう
春分の日と秋分の日は、太陽が真東から上がり、真西に沈む日です。
真西には、極楽浄土があるとされます。極楽浄土とは仏様のいる世界のことです。
そのため真西に太陽が沈むこの日に、遠い西にある極楽浄土に思いをはせます。
さらに、人は死ぬと同じく極楽浄土に行くと言われています。
秋分と春分をはさんだ1週間は、あの世とこの世が最も近くなり、通じやすくなるという考え方から、ご先祖様に思いをはせるお墓参りの風習ができたのだとされます。
ご先祖様と近づく日。神秘的ですね。
お彼岸にお墓参り、行けないときは
私の近所のおばあさんは、毎日お墓参りに行かれるそうです。
花を持って、あまり丈夫でない足で歩いて、雨の日も晴れの日も、ほぼ欠かさずお参りされています。
墓がお宅の近所ということもありますが、えらいなぁ、と感心しています。
私も見習いたいですが、お墓は車で1時間半のところにあり、しかも駐車場がない、近所にコインパーキングもない、公共機関は近くを通らない、路駐になるので正直行きにくい…。
理由を挙げればきりがないですが、いろんな事情でお墓に足が向きにくい人も、忙しい現代の事情では多いのではないでしょうか?
まずお彼岸中でなくとも、もしお彼岸の前にお参りに行けるようなら、そこまで失礼に当たらないそうです。
「仏様のことは後回しにしてはいけない」という教えがあるので、お彼岸を挟むようなら前に行きましょう。
また考え方によっては、あえてお彼岸をずらして「行ける時に行く」ことがメリットになります。
お彼岸やお盆には、お墓参りをする人が多いためお墓がきれいな状態でいられますが、その時期がずれると墓参りに訪れる人は途端に少なくなりますね。
そのため、誰も行かないような時期に出向いてお墓をきれいにするのも、ご先祖様にとって喜ばしいこと、という考え方ですね。
家系によっては厳しい墓参りの作法もあるようですね。
我が家はわりとゆるい家系(?)ですが、今の自分はご先祖様ありきと思っています。
なので、行けるときに行かせてもらう派です。
墓参り代行
今は色々なお仕事がありますね。
最近知って感心したのは、墓参り代行サービスです。
その名の通り、あなたに代わってお墓参りをしてくれるというサービスです。
遠方・用事・病気・高齢……。
お墓参りに行けない理由は色々あるでしょう。
でも、お彼岸に誰も行かないのは気が咎める、墓石周りの掃除もしたい、お花や線香をあげたい。
そんな時に、「墓参り代行サービス」を利用するのも手だと思います。
↑こちらを参考にしましたが、相場は8,000円くらいですね。
思ったより安いなーと思いました。
共通の作業内容・合掌礼拝
・作業前の写真撮影
・お供え物、枯れた花などの処分
・墓石、外柵、装飾品(水鉢、花立て、香炉[線香立て]、ろうそく立て、塔婆立て、石碑、拝石、墓誌、灯篭、物置台、名刺受など)の拭き掃除
・ 敷地内の草取り
・お水、お花、お線香のお供え
・作業後の写真撮影
・作業完了報告(作業前後の写真を送信)
これだけやってもらえるなら、充分な気がします。
もちろん自分でお墓参りをするのが一番いいのは変わりないですが、できない時はこんなサービスを使ってみるのも良いと思います。
「お彼岸なのに、自分のご先祖様のお墓だけお花もお線香も無い、草むしりもしてなくてみすぼらしくなっているのではないか」と悶々とするのだったら、お金を払ってお任せしてしまうのもあり、だと私は思います。
検索すると、他にも色々な業者があるので、ご自分のお墓の場所を鑑みて探してください。
高齢化社会ですから、このような代行サービスはこれからも増えていくのでしょうね。
まとめ
お彼岸についてまとめてみました。
ご先祖様たちは極楽浄土で何をされているんでしょうか。暖かく見守ってくれているのでしょうか??
今度のお彼岸で、もしお墓参りに行けないようなら、夕暮れ時に西を向いて手を合わせてみようかな、と思いました。
そして、どうしても気になったら業者に頼むことも考えてみようと思いました。
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