きれいなピンク色の桜でんぶ。
仕上げに使えばお料理が一気に華やぎますよね。
お弁当やおもてなし料理にとっても便利。
子どもが喜ぶので、私もときどき使っています。
そんな桜でんぶですが、使ったことはあるけれどどんな食材なのかイマイチ知らないという人も多いのでは?
そこで、今回は桜でんぶについてのお話をしたいと思います。
桜でんぶの別名
桜でんぶには別の呼び方もあるそうです。
私は聞いたことが無かったのですが、調べてみたところ、次のような言葉が出てきました。
おぼろ・・・江戸前寿司のお店で使う
そぼろ・・・北海道の一部で使う
力煮 ・・・一部で使う
ご存知でしたか?
別名を聞くと、なんだか違う料理みたいで面白いですね。
もし、お寿司屋さんで「おぼろ」って言われても何のことだか全然分からなかったと思います。
勉強になりました。
田麩(でんぶ)の由来
続いて、「でんぶ」という名前の由来についてご説明したいのですが、その前にでんぶが何から作られているのか分かりますか?
見た目や味からは、ちょっと想像しづらいですよね。
実は、でんぶの原材料は魚肉。
魚肉を茹でて、水気を切り、すりつぶし、砂糖・しょうゆ・塩・みりんなどで味をつけたのものがでんぶです。
この作業を行えば、手作りもできるんですよ。
桜でんぶは鯛などの白身魚を使い、食紅で色付けをしたものになります。
でんぶは魚だけじゃない!アジアには豚肉・牛肉・鶏肉・エビ・カエル肉なども!?
ちなみに、日本ではでんぶの原料は魚肉ですが、中国をはじめアジアの国々では豚肉で作る肉でんぶが一般的です。
他にも、牛肉、鶏肉、エビ、カエル肉でつくるでんぶもあります。
私も海外で肉でんぶを食べたことがありますが、甘めの味付けで美味しいですよ。
お土産に買って帰りたいくらいでしたが、残念ながら肉製品の日本への持ち込みは禁止されています。
食べたい方は、現地へ旅行した時に試してみてくださいね。
さて、本題の「でんぶ」という名前のお話に入ります。
現在は漢字で「田麩」と書きますが、元々は「田夫」から変化したようです。
「田夫」とは江戸時代の料理。
田舎者や田舎っぽいという意味で、魚を形が分からないほど崩した見た目からつけられたと言われています。
華やかなピンク色の桜でんぶからは想像がつかない意外な由来です。
桜でんぶも元は素朴な料理から進化していたのですね。
余ったでんぶの使い道
「ひな祭りのちらし寿司のために桜でんぶを買ったけど・・・」
桜でんぶが余って困った経験はありませんか?
普段、慣れていない食材は、使い切れないと持て余してしまいますよね。
そこで、そんなときに役立つ余ったでんぶの活用法をご紹介します。
卵焼きに混ぜる
溶いた卵に桜でんぶと塩を加えて焼けば、お弁当にぴったりのきれいな色の卵焼きに。
黄身と白身に分けて、白身のほうにだけ桜でんぶを混ぜれば黄色とピンクの二色卵焼きもできます。
ひと手間かかりますが、可愛いですよ。
ご飯に混ぜ込んでおにぎり
ご飯に混ぜて、ピンク色のおにぎりにするのもいいですね。
塩昆布も一緒に混ぜると相性がいいですよ。
トーストにのせる
バターを塗った食パンに桜でんぶをのせ、トースターへ。
スライスチーズにのせるバージョンも美味しいです。
甘じょっぱくてクセになりそうな味がします。
ご飯の友を作る
鍋に桜でんぶと適量のめんつゆ、おろししょうがを加えて煮詰めるだけ。
もちろん、桜でんぶをそのままご飯にのせてもいいですが、ちょっと手を加えると一味違ったご飯の友にもなりますね。
最後に
桜でんぶの原料が魚なんて、知らなかったら意外ですよね。
魚からできていると分かれば、応用範囲も広がってくるのでは?
ここでご紹介した以外にも、いろんなアレンジレシピを考えると楽しいと思います。
自由な発想で素敵なアイディア料理が生まれるかもしれませんよ!