土用と言えば、うなぎを食べる日!という認識ですよね。
でもご存知ですか?
本来土用というのは、「土旺用事(どおうようじ)」の略で、土公神(どくじん)様が土の中にいらっしゃるという期間の事です。
そして、夏だけではなく、春の土用・秋の土用・冬の土用がそれぞれ毎年あるんですよ。
そして土用期間中は、「してはいけないこと」という決まり事もあるのです。
2020年の夏の土用・間日・丑の日はいつ?
まずは、土用の期間です。
「土用期間?土用って1日か2日じゃないの?」とお思いのあなた!
それは「土用丑の日」です。
土用期間は毎年微妙に違います。
ほとんどのカレンダーにも書いてないので、毎年調べないといけませんね。
さて、今年の土用です。
2020年7月19日(土)~8月6日(水)
ちょうど夏休みですね。
うちの小学生の夏休みが7月21日からなので、修了式前から、8月6日までです。
8月のお盆期間中より前ですね。
今年の冬・春・夏・秋の土用をまとめてみました。
季節 | 期間 | 間日 | 丑の日 |
---|---|---|---|
冬土用 | 1/18~2/3 | 1/24 (寅))・1/25 (卯)・1/27 (巳) | 1/23 |
春土用 | 4/16~5/4 | 4/20 (巳)・4/21 (午)・4/24 (酉)・5/02 (巳)・5/03 (午) | 4/16・4/28 |
夏土用 | 7/19~8/6 | 7/23 (卯)・7/24 (辰)・7/28 (申)・8/04 (卯)・8/05 (辰) | 7/21・8/2 |
秋土用 | 10/20~11/6 | 10/21 (酉)・10/23 (亥)・10/31 (未)・11/02 (酉)・11/04 (亥) | 10/25・11/06 |
土用期間は、それぞれ18~19日間です。
冬土用の翌日に立春・春土用の翌日に立夏・夏土用の翌日に立秋・秋土用の翌日に立冬が来ます。
各季節の変わり目に、土用があります。
2020年の夏土用丑の日は?
表に書いてありますが、こちらにも書きますね。
7月21日・8月2日
今年は1日しかありません。
忘れないようにしたいものです!
スーパーに行くと、「今日は土用丑の日!」とうなぎが並んでいて初めて丑の日に気づいたりしますよね。
「今日はカレーにする予定だったけど、どうしよう?予定変更する?でもうなぎは高いし…」などと店内で悩んでしまうので、土用丑の日を把握しておきましょう!
そして、土用丑の日だとあらかじめわかっていたら、こんなフェイクうなぎ料理の材料を買えますね!
2020年の夏土用の間日は?
間日(まび)です。
間日をご存じない方も多いと思いますが、とりあえず今年の間日はこちらです。
7/23 (卯)・7/24 (辰)・7/28 (申)
8/04 (卯)・8/05 (辰)
土用とは?わかりやすく
そもそも土用とは何でしょう?
土用とは、正しくは「土旺用事(どおうようじ)」といいます。
それは、「木火土金水(もっかどこんすい)」、古代の陰陽五行説・五行思想からきています。
万物は「木・火・土・金・水」の5種類の元素からなるという考え方です。
あらゆるものに「木・火・土・金・水」を当てはめ、意味を持たせます。
季節も例外ではありません。
季節にも五行を当てはめました。
「春・夏・秋・冬」を、それぞれ「木・火・金・水」に、
「春は木気」「夏は火気」「秋は金気」「冬は水気」に当てられました。
季節は4つですから、一つ余ります。
わかりますね、「土」です。
「土」を、「立春・立夏・立秋・立冬」の前に18日~19日ずつ入れて、土用ができました。
ですから、土用は季節の変わり目になります。
土用にしてはいけないこと
土用には禁忌があります。
・土いじり・園芸をしない
・土木工事をしない
・大きな家具を動かさない
・引越しをしない(夏土用は特に南西×)
・旅行をしない(夏土用は特に南西×)
・新しいことを始めない
・喧嘩をすると、尾を引き仲直りしにくい
夏の土用は、子供達が夏休みに入るころなので、旅行に行けないのは困りますね……。
一日中家にいるので、兄弟げんかも増えそうです。
なぜ、こんな禁忌があるのでしょう。
まず、土用には神様がいらっしゃいます。
神様の名前は土公神(どくじん・どこうしん)様です。
土公神様は、土を司る神様です。
土用は、土を司る神様が支配する時期とされています。
土公仁様は、季節によって場所を移動する神様で、春は竈 (かまど) 、夏は門、秋は井戸、冬は庭にいらっしゃいます。
その季節に、その場所を動かすと祟りがあると言われています。
土用期間中は土公神が土の中にいらっしゃいます。
土用に土いじりや土木工事をすると、土公仁様がお怒りになり、不吉なことが起こるそうです。
間日とは
昔から土用期間中は、上記の事をすると縁起が悪いと避けられてきました。
でも、18~19日もある土用です。
ずっとできないのは不便ですね。
ですが、間日というものがあります。
間日にも法則があります。
冬の土用・・・寅、卯、巳の日
春の土用・・・巳、午、酉の日
夏の土用・・・卯、辰、申の日
秋の土用・・・未、酉、亥の日
間日は、土用の季節によって違います。
一般のカレンダーには書かれていませんが、日にちにも年と同じく十二支が割り当てられています。
夏の土用は、卯、辰、申の日です。
各土用中、間日は4~5日あるので、この日にやってしまいましょう。
土用殺
土用殺というものもあります。
土用殺とは、土用の凶方位です。
これも春夏秋冬の土用で違っています。
春土用・・・南東
夏土用・・・南西
秋土用・・・北西
冬土用・・・北東
夏土用は特に、自宅から南西に旅行に行くのは控えた方がよさそうです。
土用干し
梅を干して梅干しを作ります。
梅雨が明けてもまだ早いです。
7月20日頃の土用を待ってから梅を干しましょう。
土用波
夏の土用は、土用波もあります。
詳しくは、こちらに書いてありますので、よかったら一読ください。
土用波とは、大きな波です。
海に行くときは土用波に注意!
まとめ
土用がうなぎを食べる日というだけではないことが、分かっていただけたでしょうか。
土用は色々と禁忌が多いし、間日も毎年違うしで面倒だなーって思いますよね。
ですが、土用はとても疲れやすい時期です。
実際、土用期間中に旅行に行くといつもより疲れるという話をよく聞きます。
土用に模様替えをしてから体の調子が悪いという人も実際いました。
たまたまかもしれませんが、昔からの知恵だと思うので、
心の片隅に「こういうのもあるんだなー」と思って、いつもより少しだけ大人しく過ごしてみるのはいかがでしょうか。
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