今年もハロウィンがもうすぐそこまで来ましたね。
毎年、盛り上がり度合いが増しているハロウィンイベントに対して
今年はわたしも仮装に挑戦してみようかな？と思っている方も多いのではないでしょうか？
女性がする仮装の中で、年齢問わず挑戦しやすく、人気があるのが「魔女」です。
そんな魔女の仮装をするからには、知っておいてほしいことがあります。
それは、魔女の帽子についてです。
どうして魔女が帽子を被っているかご存知ですか？
魔女が被っている帽子には
「魔女の帽子」や「とんがり帽」とは違う正式名称があったのです。
今回はそんな魔女の帽子についてまとめてみました。
こういう背景を知ると、仮装をする上でもきっと役に立つはずです。
魔女のとんがり帽子に正式名称はある？
魔女が被っている帽子は、「エナン」という正式名称があります。
14世紀のフランスで広まった帽子の1つで
「エナン」とは「角」という意味があり、角のように円錐形に尖っている帽子のことを言います。
しかし、このエナンは、わたしたちがよく目にする魔女の帽子とは少し違っています。
というのも、もともと魔女が被っていた帽子ではなかったのです。
14世紀頃のフランスでは、上流階級の女性のおしゃれなファッションとして流行していました。
そのため、円錐形の尖った先からは、長いベールが垂らしてあったり
麻布を被せたりして華やかな見た目でした。
エナンと間違えやすいもので「三角帽子」があります。
別名「トリコーン」と呼ばれています。
イメージしやすいために例をあげるならば、ナポレオンが被っていた帽子です。
魔女の帽子は三角形をしているため、三角帽子だと思いますが
前から見て三角形なのではなく、三角帽子は上から見た時に三角形になっているのです。
魔女の帽子の由来や歴史は？
魔女がエナン帽子を被るようになった由来は3つあります。
1.角が魔の象徴だったから
2.悪魔と同じ角だと思われたから
3.もともと犯罪者にとんがり帽子を被せていたから
角が魔の象徴だったから
先ほどご紹介したように、エナンは「角」を意味しています。
上流階級の女性がおしゃれとして身につける一方で
古来より人間は「角」に対して恐怖心を抱いていました。
その恐怖心から「角＝魔の象徴」とされ、魔女が被るようになったのです。
悪魔と同じ角だと思われたから
古来、悪魔といえば角があるイメージでした。
その角にエナンが似ていたからエナンを被っている魔女は
悪魔の手下としてのイメージが定着しました。
もともと犯罪者にとんがり帽子を被せていたから
中世のヨーロッパでは、犯罪者にカピロテと呼ばれる円錐形の帽子を被せ
街中で引き回し、罵倒する風習がありました。
この犯罪者と魔女のイメージが重なり、魔女＝円錐形の帽子のイメージが確立していきました。
しかし、このような魔女の悪いイメージがついたのは19世紀以降だったのです。
もともと、魔女は肉体的にも精神的にも癒しを与えてくれる存在で
美しい貴婦人と呼ばれていました。
そのため、魔女はエナンを被っていたのです。
その頃は、1000年以上もの間受け継がれてきた知識やまじないを使って
人々の病気を治したり、子どもの健康を願っておまじないをかけたりしていました。
しかし、それが19世紀以降、知識やおまじないで病気がよくなることが恐ろしくなり
「悪魔の力」だと勘違いされ、今のイメージが定着したのです。
魔女はなぜほうきで空を飛ぶ？
魔女がほうきで空を飛ぶと言われているのには、2つの理由があります。
1.ほうきに薬草を塗っていたから
2.ほうき星に例えられていたから
ほうきに薬草を塗っていたから
もともと、魔女は薬草を使って人々の病気を治していました。
その薬草の知識を利用して、幻覚作用のある薬草をほうきの柄の部分に塗り
それにまたがることで、体内に薬草の効果を取り入れていたのです。
幻覚作用を起こした魔女は、まるで空を飛んでいるような気分を味わっていたのです。
ほうき星に例えられていたから
ほうき星は、その姿がほうきに似ていることから「ほうき星」と呼ばれています。
昔は、ほうき星が空に現れるとなにか不吉なことが起きると言われていました。
その不吉なイメージと、不気味な魔女のイメージが重なり
ほうき星が、ほうきに乗って空を飛ぶ魔女に見えたことが理由の1つです。
実は、ほうきに薬草を塗って幻覚作用を起こし、飛んでいるような気分を味わっていたことが
有力な説と言われています。
まとめ
いかがでしたか？
今回は、魔女の被っている帽子についてご紹介しました！
わたしたちが今思い描いている魔女のイメージは19世紀以降のもので
随分新しいものだったのですね。
本文を読んでから魔女の仮装をすると、より本格的な魔女になりきれるのではないでしょうか？
ぜひ参考にしてみてくださいね。
あわせてこちらもどうぞ