「もっと身長を伸ばしてあげたい!」
子供が少し小さめだと、そう思うのも親心ですよね。
自分が低いから、子供も低いのかと諦めないでください。
遺伝だけでなく、環境も大事です。
身長を伸ばすには、どうしたらいいのか、ご紹介しますね。
親の遺伝的要素は何パーセント?
同じ年齢のお友達を見て、自分の子が低いと気になってしまいますよね。
「自分も夫(妻)も低いから、この子も身長が伸びないのかな」
と申し訳なく思ってしまったり。
では実際、親の遺伝はどれくらい反映されるのでしょうか。
調べた結果、約90%だという事です。
予想通りでしたか?
少しがっかりしたかもしれません。
でも、兄弟で身長が違ったり、親より背が高くなったりというお子さんを見たことありませんか?
身長は、親の遺伝だけでは決まりません。
あくまで「そうなりやすい体質」を受け継いだだけです。
子供の最終的な身長予測
遺伝だけでは決まりませんが、一応予測する方法があります。
日本体育協会が出している計算方法をご紹介しますね。
男の子=(父親の身長+母親の身長+13)÷2+2
女の子=(父親の身長+母親の身長ー13)÷2+2
これがその子の予測身長です。
父親が170cm、母親が160cmだったなら、男の子は173.5cm・女の子は160.5cmになります。
必ずそうなる、というものではありません。
あくまで予測される平均身長です。
両親ともに背が低ければ、やはり子供の身長も低くなりやすいです。
しかし目標より高くなる事も充分にあります。
親のどちらかが高身長ならば、子供の身長が目標計算を超えて伸びる可能性は高いです。
この計算結果があまり芳しくなくても、子供の成長を諦めないでください。
身長が伸びる時期って?いつまで伸びるの?
身長が伸びる時期はいつ?
子供の身長が一番伸びる時期は、いつだと思います?
答えは、赤ちゃんです。
誕生してから一年で約25cmも伸びます。
小さいうちは、どんどん大きくなっていくのに、
ある程度大きくなったらゆっくりになるので、余計にヤキモキするのかもしれませんね。
では、幼児期を過ぎてからの身長の伸びが良いのはいつかというと、こうなります。
男子・・・13歳
女子・・・11歳
小学生高学年のころ、女子が精神的にも身体的にもどんどん大人びて成長していきます。
男子は女子に比べて子供っぽいですよね。
それが中学生に入ってから、男子の伸び率が高くなります。
色々な面で女子に追いついていきます。
もちろん13歳と11歳というのも、目安です。
高校生になってから急に伸びる子もたくさんいます。
いつまで伸びるのか?
では逆に、いつ頃まで伸びるのか。
これもかなり個人差があります。
ですが、一応の目安は高校1~2年生までです。
ですが、小学生で止まる子もいれば、高校を卒業してからもある程度伸びる子もいます。
この差は、その子の遺伝的要素もありますが、他にも要因があります。
その一つに、思春期があります。
思春期が遅めの方が、思春期までの伸びが加算され、それだけ身長が伸びると言われています。
身長のことを考えると、思春期が遅く来た方がいいのです。
現代は、ホルモンの乱れで思春期が早く来る子供が多いと言われています。
これは、生活習慣が乱れていることが原因です。
女子の月経と身長
女子の場合、身長の伸びのピークが終わった後に、月経が始まります。
通常、背のピークの一年後に始まるそうです。
月経が始まるのが遅い方が、それだけ身長が伸びる時期が長くなります。
月経が始まる前、背が伸びている時期のダイエットは厳禁です。
そのころに栄養が足りていないと、骨がスカスカになってしまいます。
小学生のうちにダイエットをすることは、成長してからも悪影響を残します。
女子は早くからダイエットに興味を示しますが、理由を話して止めさせましょう。
しかし極度の肥満は、膨らんだ脂肪細胞から悪いホルモンが出て、成長を阻害すると言われています。
やせすぎ、太りすぎは共に、悪影響があるといえるでしょう。
「寝る子は育つ」って本当?
本当です。
睡眠中は、成長ホルモンを分泌しています。
成長ホルモンは、身長を伸ばすことにとても重要な要素です。
大人も子供も、昔より睡眠時間が不足しています。
これは非常に危険な状況です。
詳しくは「子供の方が危険!?睡眠負債を返済しよう!チェックと解消法」をご覧になってください。
最適な睡眠時間は、幼児(3~5歳)10~13時間・小学生(6~12歳)9~11時間です。
身長を伸ばしたいのなら、まず睡眠時間が足りているのかをチェックしてください。
1970年代の子供の大多数は、8時に就寝していました。
現代は、どうでしょう?
夜更かしが多く睡眠時間が短い女子は、早く月経が始まると言われています。
睡眠不足は様々な弊害を生みます。
背を伸ばす食事って?やっぱり牛乳?
よく「背を伸ばしたいなら牛乳を飲め!」と言われますよね。
確かに牛乳はとても良い栄養源です。
でも、牛乳だけでは不足です。
食事は体を構成する大事な要素です。
色々な栄養を満遍なく摂取する事が大事です。
炭水化物・タンパク質・ビタミン・ミネラルなど体に全て必要です。
でも、身長を伸ばすのに一番大事なものは何でしょう?
タンパク質とカルシウム
カルシウム?
それももちろん重要です。
実は、背を伸ばすにはタンパク質がとても重要なのです。
タンパク質は、肉や魚、大豆製品に多く含まれます。
タンパク質は、骨や筋肉の材料になります。
骨を作り、身長を伸ばす重要な栄養素です。
また、成長ホルモンの分泌を促す作用もあります。
一方、カルシウムは「骨を丈夫にする」栄養素です。
タンパク質・・・骨や筋肉の材料になる
カルシウム・・・骨を丈夫にする
タンパク質とカルシウムを充分に取り入れないと、健康的に身長を伸ばすことはできません。
亜鉛とマグネシウム
また、亜鉛とマグネシウムも重要だという事が、最近の研究で分かってきました。
亜鉛も成長ホルモンの働きを促す働きがあります。
また、亜鉛には新陳代謝や免疫反応など、体内の色々な働きをサポートして、正常に保つ役目があります。
新陳代謝の活発な子供には、過不足なくとることで、健全な成長を促します。
身長の高い人と低い人の亜鉛の量を比べてみると、高い人の方が体内の亜鉛量が多いという研究結果があります。
亜鉛は、牡蠣などの魚介類・タンパク質を含む肉類・豆類に多く含まれています。
マグネシウムが不足すると、カルシウムが骨から溶け出してしまいます。
カルシウムとマグネシウムの理想的な接種のバランスは2:1です。
マグネシウムを多く含む食品は、アーモンドなどの種実類・魚介類・野菜類・藻類・豆類です。
身長を伸ばす運動ってある?バスケやバレーボールは?
身長を伸ばす運動はあるのでしょうか。
あるなら、させてみたいですよね。
バスケットボール・バレーボール
バスケットボールやバレーボールの選手は、皆背が高いですね。
バスケットボールやバレーボールをやると、身長が伸びると思っている方も多いです。
しかし、バスケットボールやバレーボールなどは背が高い方が有利なので、
元々背が高い人が、試合に出ているのです。
背を伸ばす目的では、これらのスポーツは期待できないでしょう。
ぶら下がる
では、「ぶら下がる」というのはどうでしょう?
高い鉄棒などにぶら下がっていると、骨が伸びると言う人もいます。
確かに、「ぶら下がった後は身長が少し伸びた気がする」という話も聞きます。
しかしぶら下がっただけでは、実際には身長は伸びていないのです。
骨と骨の間にある軟部組織が、一時的に伸びただけなのです。
背骨には、骨と骨の間に軟骨を含んだ軟部組織があります。
この軟部組織は、伸びたり縮んだりを繰り返しています。
ぶら下がったために、一時的に伸びた状態が続いているだけです。
人の身長は、朝と夜では1~2cm違います。
朝の方が高いのは、夜寝ている時に軟部組織が伸びるためです。
余談ですが、身長測定は朝やってほしいな、なんて思ってしまいますね。
公園で遊ぶ
では、どんな運動がいいのでしょう。
かけっこや、ボール投げ、うんてい、ジャングルジムなど、色々体を動かすのがいいのです。
公園で友達と思いっきり遊ぶことが、身長を伸ばすことに一役買っているのですね。
スロー筋トレ
それだけでは心もとないという方もいらっしゃるでしょう。
「スロー筋トレ」をするといいですよ。
「筋肉を付けすぎると身長が伸びない」と心配される方もいらっしゃるでしょう。
しかし正しい筋トレは、身長を伸ばすことにプラスに働きます。
筋トレをすると、成長ホルモンの分泌が促されます。
また、関節を動かすと関節内に栄養がいきわたり、骨が成長するのです。
ゆっくり負荷をかけることにより、安全に最大限に効果が出ます。
やり方は、腹筋やスクワットなどを息を吐きながらゆっくりとやることです。
数を1・・2・・3・・4・・5・・とゆっくり数えましょう。
無理をせずにゆっくりと、筋肉を意識してやってください。
続ければ、良質な筋肉と骨になります。
まとめ
・親の遺伝的要素は9割
・身長が伸びる時期は、男子13歳・女子11歳
・平均高校1~2年生まで伸びる
・思春期が早いと、身長が止まる時期も早まる
・「寝る子は育つ」は本当
・重要な栄養素はタンパク質・カルシウム・亜鉛・マグネシウム
他にも満遍なく栄養を取り入れる事が大事
・かけっこやジャングルジムなど多様な遊びが身長を伸ばす
・スロー筋トレを続けると、丈夫な骨を作り、伸びやすい
いかがでしたか?
子供の成長には、睡眠・栄養・運動が大切だと、再認識されたと思います。
結局は規則正しい生活習慣が、背を伸ばしやすい環境なのですね。
でも、「こんなにやってあげているのに伸びないのね」「親が低いから駄目ね」
などと、プレッシャーを与えないことも重要です。
ストレスも低身長の遠因になり得ます。
のびのびと育てれば、心も身体ものびのびと育ってくれるはず!
親の背が低くてもあきらめない!
環境を整えてあげることで、子供の可能性を広げてあげましょう!