十一月は七五三の時期になりますね。
この時期、晴れ着姿で千歳飴を持った子供たちをよく見かけます。
可愛らしい光景ですよね。
ところで、千歳飴はどうして七五三に欠かせないものなのでしょう。
それには、ちゃんと意味があります。
千歳飴の由来
調べてみたところ、千歳飴の始まりには次のような説がありました。
・江戸時代の元禄のころ、飴売りの男・七兵衛が浅草で売っていた紅白の棒状の飴を「千年飴」「寿命糖」と名付けた。
・江戸時代、大阪から江戸に来た商人が千歳飴を浅草寺で売り歩いた。
・甘酒で有名な神田明神前の天野屋が売り出した。
誰が売り始めたかなど、発売の経緯には諸説ありますが、概ね、江戸の町で生まれたと言われているようですね。
飴は江戸の代表的な庶民のお菓子でしたが、当時、甘いものは大変貴重なもの。
そのため、もらったらとても嬉しい贈り物でもありました。
今では、七五三の時期限定のものと思われている千歳飴ですが、当初は七五三に限らずお祝いの品として用いられていたそうです。
千歳飴の長さ
千歳飴といえば、長さが特徴ですよね。
あの長さには、子どもの長寿を祈る気持ちが込められています。
名前になっている千歳も千年、つまり「長い」「長生き」という意味です。
千歳飴を入れる細長い袋にも、鶴亀や松竹梅など縁起の良い絵柄が描かれています。
ここにも長寿への願いが込められていますね。
昔は子どもの生存率が低く、幼くして亡くなる子どもたちも少なくありませんでした。
子どもの長寿を願う気持ちは切実だったことでしょう。
医療の発達した現代でも、親が子どもの健やかな成長を願う気持ちは変わらないものです。
ちなみに、千歳飴のサイズには「直径15mm以内、長さ1m以内」という決まりがあるそうです。
長いと言っても、1mもある千歳飴なんて私には見た記憶がないのですが・・・
3歳児が持てば、身長くらいあるような長い千歳飴もあるのでしょうか??
千歳飴の正しい食べ方ってある?切ってもいい?
皆さんは千歳飴をどのようにして食べますか?
私が子供のころは、長いままつかんで、ペロペロと食べるのが好きでした。
普段、長い飴なんて食べることがなから、特別な気分がして嬉しかったのを覚えています。
でも、子どもがそうやって食べると、手や口の周りがベトベトになってしまいますよね。
衣装を汚してしまうかもしれません。
それに、一度には食べきれないのも厄介です。
食べやすくするのなら、袋に入れて棒などでたたいて小さくする方法がありますね。
これだと、口の中に入れられるので、ベトベトになりません。
ご都合主義ですが、親目線になると、こっちのほうがいいなと思います。
でも、そもそも長寿の願いが込められた長い千歳飴を割ってしまっていいのでしょうか?
「縁起ものなので、割らずに食べたほうがいい」という説もちらほら見受けられますが、一方で、「みんなで分けていただくもの」という意見もあります。
どうやら、小さく分けても問題はなさそうです。
むしろ、縁起をみんなで分かち合うという意味では、割って食べたほうがいいのかなと思いました。
家族で食べきれなければ、お友達やご近所さんにおすそ分けしてもいいですね。
それでも、多すぎて食べきれない場合は、お料理やお菓子作りに使うという方もいます。
お砂糖代わりに、何にでも応用できそうですね。
縁起ものなので、最後までありがたくいただきましょう。
最後に
千歳飴が長い理由は、子どもの長寿への願いが込められているということでした。
昔も今も、親が子供を思う気持ちは変わりませんね。
子どもたちにも千歳飴の意味を教えて、親の思いを伝えたいと思いました。
こうやって意味を知ったことで、改めて七五三のお祝いをすることの大切さを感じました。
これからも、節目の行事を大事にして、家族で楽しんでいきたいと思います。