みなさんは「えびす講」って知っていますか?
私が知らないと言ったところ、友人にびっくりされてしまいました。
全国各地で行われている行事で、大きなお祭りもあるそうですね。
私の出身地ではあまり盛んではなかったので、知りませんでした。
「えびす講」っていったいどんなことが行われるのでしょう?
興味が湧いてきたので、調べてみますね!
えびす講とは?由来や意味
えびす講は「えびす祭」や「えべっさん」という呼称もあります。
日本各地で行われている民間行事です。
えびすは七福神の一員であるえびす様のことですね。
ちなみに、七福神は福をもたらす七柱の神様。
(神様は一柱・二柱…というように柱≪はしら≫と数えます)
恵比寿(えびす)の他、大黒天(だいこくてん)、福禄寿(ふくろくじゅ)、毘沙門天(びしゃもんてん)、布袋(ほてい)、寿老人(じゅろうじん)、弁財天(べんざいてん)がいます。
えびす様は狩衣姿で右手には釣り竿、左には鯛を抱えている神様です。
「えびっさん」「えべっさん」「おべっさん」など親しみのある呼び名で呼ばれることも。
この姿から分かるように、元々は漁業の神様でしたが、しだいに商売の神様としても信仰されるようになりました。
えびす様が「留守神」と呼ばれるわけ
また、えびす様は「留守神」ともされています。
毎年、10月(神無月)になると、全国の神々が出雲大社に集まります。
そうすると、この期間は出雲大社以外の土地で神様不在になってしまいますね。
それでは困ってしまうというわけで、出雲に赴かないで留守番をする神様がいます。
その代表的な神様がえびす様です。
留守番をしてくれているえびす様に感謝する行事がえびす講です。
一年の無事を感謝し、商売繁盛や大漁、五穀豊穣を願います。
えびす講はいつやるの?
えびす様が留守番をしているのは神無月(10月)。
と言うわけで、えびす講は旧暦の10月20日、現在の新暦11月20日ごろに行われるところが多いです。
今の暦に合わせて新暦の10月20日ごろに行うところもあります。
また、「十日えびす」として1月10日を中心に9~11日の三日間、開催されることもあり、西日本で多くみられます。
有名な兵庫県西宮神社の「福男選び」はこの十日えびすの際に行われます。
毎年、一番福を目指して一斉に駆ける男性たちの姿がテレビで流れていますよね。
一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
この兵庫県西宮市の西宮神社が、日本に約3500社あるえびす神社の総本社だそうです。
えびす講の祀り方は?
えびす講では、たくさんの縁起物を飾った「福笹」や「熊手」を売る市がたつのが名物。
これを買ってきて、商売繁盛や家内安全を願ってお店や各家庭に飾ります。
福笹はえびす様が持っている釣り竿に見立てたと言われています。
まっすぐに伸びる笹は、商売繁盛のご利益があるそうです。
熊手は、幸運や金運をかき集めると言う意味で、縁起物とされています。
また、福笹や熊手を飾る以外にも、地域によって様々な祀り方があります。
家庭の神棚にえびす様を祀り、旬の食べ物やお酒をお供えすることもあるのだとか。
えびす様にちなんで、鯛がお供え物になることが多いようです。
熊手の市が出るなんて、11月の酉の市と似てますね。
最後に
まとめました。
・えびす講とは、神無月に留守番をしてくれるえびす様に感謝する祀り。
・日にちは、新暦11月20日ごろ・新暦10月20日ごろ・1月9日を11日の三日間(十日えびす)
・祀り方は、商売繁盛を願って「福笹」や「熊手」を飾る。
調べてみると、全国各地で盛大にえびす講のお祭りをやっていますね。
例えば…
・400~500軒の屋台が並ぶ、「日本橋べったら市」
・花火大会がある「長野えびす講煙火大会」
・パレードやフリーマーケットがある「甲府えびす講祭り」 等々。
他にも、楽しそうなイベントがたくさんあります。
えびす講に合わせて、安売りを行うところもあるそうです。
お住いの地域では、どんなことが行われているでしょうか?
私も行ってみたくなりました!
えびす講に行ったら、楽しむだけではなくてちゃんと伝えなくてはいけませんね。
「えびす様、お留守番ありがとうございます」