「鬼は外!福は内!」でおなじみの節分。
小さなときから豆を投げる行事として馴染んでいましたが、由来や豆の種類などご存知でしたか?
当たり前の行事で、何気なく行っていたことも意味を知るとおもしろいですよ。
今回は節分豆や豆を入れる箱などについて詳しく調べてみました。
節分の豆って何?生でもいいの?
どうして豆まきをするの?
本来節分とは季節を分けるという意味で、「立春、立夏、立秋、立冬の前日」のことを言います。
中でも旧暦で新年の始まりと重なることの多い立春の前日が重要視されることになりました。
春を迎えることというのは、新年を迎えることにも等しいと言われていたため室町時代ぐらいから節分といえば立春の前日だけを指すようになったのです。
豆まきは、古代中国から伝来した「追儺(ついな)」という行事に由来し、平安時代の追儺では、方相氏と呼ばれる鬼払いの役人が先導していました。
広範囲にまけ、生命力を意味する豆にとってかわり、室町、江戸時代に庶民に広まったといわれています。
社寺では「豆打ち」が行われるようになり、庶民は「豆まき」として親しむようになりました。
節分の豆って何?
豆まきには一般的に「大豆」が使われていますが、なぜ「大豆」なのでしょうか?
豆まきに使う豆は、「小豆」だったとか「五穀」なら何でもよいという説が残っています。
五穀には(米・麦・豆・ひえ・あわ)には穀霊が宿るとされており、穀霊で悪霊を払ったといわれています。
「大豆」は、五穀の1つとされていて、古くから米に次いで神ごとに用いられてきました。
それに加えて、米に比べて粒が大きいことから悪霊を払うのに最適とされ、毘沙門天にまつわる話に由来するところがあります。
豆まきに使う大豆は炒った豆を使いましょう
節分に使う豆は「炒った豆」でなくてはなりません。
なぜそのようなことをするのかというと、昔の人々の生活の知恵に関係しています。
昔の日本の家屋には土間がありました。
豆まきの後の撒いた豆は、拾って食べるという風習がありますよね。
でもまいた種をすべて拾うことができるかというと、なかなか難しいものがあります。
しかも昔は「拾い損ねた豆から芽が出ると災いが起こる」という言い伝えがあったそうです。
もし、拾い損ねた豆があっても芽が出ないようにという気持ちから「炒った豆」で豆まきをしたということです。
また「豆を炒る」が「豆を射る」に通じ、「魔目を射る」すなわち「魔滅」するという意味にもなっているようです。
大豆のおいしい炒り方
ポリポリそのままでもおいしい炒り大豆。
正しい作り方を知っている人は少ないのではないでしょうか?
少しの工夫だけで、意外に簡単に作ることができますので、せっかくだからここでおいしい炒り大豆の作り方をマスターしておきましょう!
豆の炒り方1. さっと洗った大豆を熱湯につけて2時間以上おきます。
2. ざるに開けて1時間以上よく水気をきります。
3. フライパンで最初は強火で水分を飛ばし、
パチパチと音がしたら弱火で15分時々混ぜながら炒ります
※もし柔らかい場合は、
ざるに開けた時に3時間くらい水をしっかり切るといいでしょう。
節分の箱って何?
節分の豆を入れる箱は「升(ます)」といいます。
豆まきをするときに豆を入れる四角い箱のことです。
節分で使われる箱は「節分升」とよばれ、計量用とは異なります。
家庭ではこの「升」を使うことが多いですが、社寺では、三方(さんぽう)・高坏(たかつき)・柳箱(やないばこ)などを使う場合がみられます。
また「升」を使わずに、紙を折り紙のように折り簡易的な箱も作れますのでご紹介します。
◇折り紙 お月見 三方 箱 折り方 作り方
◇伝承折り紙 三方(さんぽう) 簡単な折り方
◇折り紙 箱(星型) origami star box 日本の伝統
このように簡単に作ることができますので、ぜひお子様と作ってみてはいかがでしょうか?
大豆以外の豆も投げる?色々な風習
ここまでで、「節分に投げるのは豆で、大豆を主に使う」ということをご紹介してきましたが、実は豆ではない地域も存在します。
北海道や東北では「炒った豆」ではなく、「落花生」を殻付きで投げるそうです。
「掃除をしやすい」「食べ物が無駄にならない」「落花生は秋冬の豆」などの合理的な理由で広まったそうです。
地域ごとでこんなにも違うとは面白いですよね。
また、豆まき以外のものもありますのでご紹介します。
節分いわし
鬼が臭いものが嫌いという理由から「焼いたいわしの頭」を「柊の枝」にさして家の角に飾る。
恵方巻
恵方巻は大阪発祥とされ、商売繁盛を願ったものであるなどとされてますがいまだ真相はわかりません。。。
余った豆どうしてる?
楽しい節分ですが、やっぱり余ってしまう豆。
先ほどご紹介したように炒って食べるのもいいですが、福豆レシピにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
普段のおやつにも使えそうな簡単レシピをご紹介します。
美味しい煮豆。夕食が一品増えます。
美味しいバナナ風味のスコーンです。
簡単にすぐできる!メープル風味の入り豆
調べてみると、余った豆を使ったレシピはたくさんあるのでぜひ試してみてくださいね。
まとめ
鬼も退治できて、食べてもおいしい大豆。
今年は去年までと違う節分を楽しんでみてはいかがでしょうか。
始まりから終わりまで充実した節分を♪