三度豆、と呼ばれる豆、知っていますか?1年に3度、収穫できることからこの名で呼ばれています。
正解は、いんげん豆です。1年に3度も収穫できるなんて、お得ですね。
そんなお得感のあるいんげん豆、じつは記念日があるようです。「いんげん豆の日」、なかなかマイナーです。
そこで今回は「いんげん豆の日」を中心に、いんげん豆にまつわる情報を集めてみました。
いんげん豆の日・由来
いんげん豆は、17世紀ごろ日本に伝わりました。江戸時代ですね。
もともとはアメリカ大陸で作られていて、それがヨーロッパに渡り、さらに中国、そして日本に伝わったそうです。
個人的には日本原産かと思っていたら、遠い旅をして来日したようです。
中国から日本にいんげん豆を伝えたくれたのは、「いんげん禅師」。
当時の中国、明から帰化したお坊さんでした。いんげん豆という名は、この「いんげん禅師」の名から由来しているようです。
「いんげん禅師」はいんげん豆をただ伝えただけでなく、精進料理の材料として使うなどして、いんげん豆料理の普及にも貢献しました。
現在、全国で一般的にいんげん豆を美味しくいただいているのは、「いんげん禅師」のおかげかもしれませんね。
ことろで、「いんげん禅師」と聞くと、なんだか温和なかわいらしいお顔を想像しがちですか(私だけ?)、漢字では「隠元禅師」と書きます。ちょっといかつくなりました。
この「隠元禅師」は、1673年4月3日に日本で亡くなります。
この亡くなった日にちなみ、4月3日が「いんげん豆の日」として制定されました。
ちなみに、いんげん豆も含めた豆類には「豆の日」なるものが存在します。
「豆の日」は10月3日。いんげん豆は1年に2度、記念日を持っているようです。
いんげん豆とは
ところで、「いんげん豆」と聞くと、どんな豆を思い浮かべますか?
私はさやいんげんです。緑の、ストローくらいの太さで、10㎝前後の長さの、あの豆です。料理に使うのも、さやいんげんがほとんどですね。
ところが、もともとは完熟した「豆」を食べるのが一般的で、「さや」の状態ではあまり食べなかったようです。完熟した「豆」って、どんなのだろうと思って調べたら、なんと金時豆、うずら豆、トラ豆などのことのようです。いんげん豆に含まれるとは、知りませんでした…。
いんげん豆の栄養・効能
いんげん豆は1年に3度も収穫できるためか、家庭でも手に入りやすい野菜ですね。
そんないんげん豆の栄養価を調べてみました。
便通・免疫力・むくみ・血圧に効果
いんげん豆の特徴的な栄養素として、まず、食物繊維とカリウムを紹介します。
食物繊維は腸の環境を整えてくれる栄養素です。食物繊維自体が腸を刺激してお通じをよくしてくれます。
また食物繊維は腸の中の「善玉菌」のえさになり、「善玉菌」を元気にします。
「善玉菌」が元気になると、同じく腸内に存在する免疫の働きが活発になり、病気に負けない体づくりができるのです。
いんげん豆はカリウムも豊富です。
カリウムは体の中の余分な塩分や水分を排泄する働きをしてくれ、むくみ解消や血圧コントロールに効果があります。
ビタミンの宝庫
いんげん豆は、βカロチンも豊富です。βカロチンはビタミンAの基となる栄養素で、皮膚や網膜を健康に保つために働いてくれます。
また肉類に多く含まれるビタミンB1やその他のビタミンB群も多く含んでいます。
ビタミンB群は体のエネルギーの代謝を活発にしてくれます。
いんげん豆の「実」や「さや」で、いろんな料理ができます。ぜひ定番にしてくださいね。
まとめ
「いんげん禅師」がわざわざ海を越えて、江戸時代に伝えてくれた「いんげん豆」。
時を越えて現代の日本人にも受け継がれていることを、きっと喜ばれているでしょうね。
今度の4月3日には、「いんげん禅師」に敬意を表していんげん豆料理だらけの夕飯に挑戦しようかな、と思ってしまいました。
…子供たちの賛同を得られれば、ですが。