クリスマスといえば、ツリーを飾って皆でご馳走、
ケーキを食べて、子供達はサンタさんからのプレゼントを楽しみながら待って……。
一年の中で最もわくわくするイベントですよね。
しかし、クリスマスとはどういう由来なの?
何故、クリスマスに七面鳥(ケンタッキー)やケーキを食べるの?とか疑問に思った事ないでしょうか?
今回は分かりやすく、子供の夢を壊さないようにご紹介していきたいと思います!
クリスマスの由来は?イブって?
クリスマスの意味は?
クリスマスといえば、子供にとっては「サンタさんがプレゼントをくれる日」ですが、
イエス・キリストの誕生日ですよね。
でも実は、キリストの誕生日の日にちは12月25日以外にも諸説あります。
複数あるキリストの誕生日だと言われている日から、諸般の事情で決まったそうです。
12月25日のありがたみがちょっとなくなりますね…。
重要なのは、この日にキリストが生まれたということより、
「なぜこの世に降り立った日として祝われているか」ということです。
クリスマスの由来は?
日本でのクリスマスは、いつから祝われているのでしょう?
日本で最初にクリスマスとしてのお祝いの記録があります。
意外と古く、1552年キリスト教の宣教師が行った、「キリスト降誕祭」のミサでした。
キリスト教の伝来が「以後よく(1549年)広まるキリスト教」なので、キリスト教が広まってすぐですね。
その後、キリスト教禁止令が出て、日本はキリスト教からもクリスマスからも遠ざかっていきました。
ですが、400年近く後の時代である大正時代にまた日本でクリスマスが祝われるようになったのです。
この数百年でずいぶん変わったのではないでしょうか。
戦国時代にはなかったプレゼントを贈りあうイベントも、このころから始まったようですよ。
クリスマスイブって?
クリスマス・イブの「イブ」とはなんでしょう?
私は「前夜」という意味だと思っていました。
皆そうだと思います。
だって12月23日の事を「イブイブ」と呼んだりしているでしょう?
でも実は、evening(宵・晩)の古語「even」の「n」が取れたのが「eve(イブ)」という言葉なのです。
つまり、「クリスマスイブ」とは「クリスマスの夜」という意味なのです。
でもおかしくないですか?
「クリスマスの夜」とは、普通「12月25日夜」のことですよね?
しかし、「25日の夜」は、クリスマスじゃ無い!と言ったらショックを受けるでしょうか。
ちょっと難しくなりますが、キリスト教の暦を教会暦、又は典礼暦といいます。
その教会暦にもいくつかの考え方や流派があって、古代の暦である「ユダヤ暦」という暦があります。
そのユダヤ暦では、「一日の区切りが日没」なのだそうです。
今の一日の終わりが夜中の24時という考え方と結構違いますが、昔は日の出とともに起き日没とともに起きるという生活が当たり前なので、こういう考えもあるのでしょう。
ですから、24日の日没以降の時間は「25日」になります。
それで、24日の夜の祭礼やイベントが、25日になっているのです。
イエス・キリストが生まれた場所は、現在のイスラエル、ベツレヘムという町だという説が一般的です。
ここは元から、ユダヤ暦が使用されていた場所です。
ですから、クリスマスの行事やイベントが、25日の未明に行われているという事です。
キリスト教のカトリックの教会暦ですが、夜中の24時に日付が変わります。
ですがそのカトリックでも、「重要な祭礼は、前日の晩の祈祷より始まるもの」となっています。
ですからクリスマスも、24日の夜にミサをする事になっているのです。
さらに現在では本来であれば25日に行うミサを、24日の夜に繰り上げてやるようになりました。
ユダヤ暦とカトリックの教会暦、どちらも24日の夜にメインの祭礼をするのです。
私達日本人だって、12月31日の深夜に神社に行って待ち、24時になったら参拝しますね。
それと同じような物かもしれませんね。
そうやって実際の教会でも25日の夜じゃなく24日の夜にミサを行うようになり、だんだんと25日より24日のクリスマスイブの方が大事にされるようになったのでしょう。
クリスマスツリーを飾るのは何故?
一体なぜクリスマスツリーを飾るのか知っていますか?
毎年クリスマスには飾るという家庭も多いでしょう。
我が家も飾っています!
クリスマスツリーの最も古い起源はキリストと関係なかったとされています。
なぜならクリスマスツリーの起源はユダヤのベツレヘムではなく、北ヨーロッパだと言われています。
そこに住んでいた原住民が行っていた「冬至のお祭り」に使っていた樫の木が後のクリスマスツリーとなったのです。
原住民たちは、真冬の寒さ厳しい時期でも枯れない樫の木の事を「不死の象徴」として信仰していました。
日本でも松の木が同じように冬でも枯れないことから縁起の良い象徴として扱われていますね。
ところ変わっても同じなんですね。
キリスト教の宣教師は、この原住民にキリスト教の布教をしていました。
でも原住民たちは、樹木信仰をしていたため、なかなかキリスト教を受け入れませんでした。
そこで、キリスト教の宣教師は、樫の木似ているモミの木に信仰をすり変えていきました。
モミの木は、横から見ると三角形の形をしていますね。
「上の頂点が神様であるキリスト、下の2つの頂点は人間と精霊」であるとこの形になぞらえて原住民に教えました。
モミの木=三角形=神様と自分達の世界と教え込んだ結果、原住民はいつの間にやらキリスト教を進行するようになりました。
そうしてキリスト教=モミの木という教えが広まりました。
「イエス様の誕生日(クリスマス)にクリスマスツリーを飾る」という風習が広まったのは、こういうことだったのですね。
クリスマスにケーキを食べるのはなぜ?
次は日本人がクリスマスにケーキを食べ始めるようになった切っ掛けです。
1912年、ペコちゃんでお馴染み、不二家の創業者・藤井林右衛門さんがアメリカで出会った「ショートケーキ」だと言われています。
ヨーロッパのショートケーキはサクサクしていて、当時日本人好みには合わないと藤井さんは考えました。
そこで、日本に帰ってから日本人好みのふんわりしたショートケーキが生まれました。
そして1922年(大正11年)に「イチゴのショートケーキ」を「クリスマスケーキ」として販売しました。
不二家の店舗拡大とともに「クリスマスケーキ」や「イチゴのショートケーキ」の認知度が徐々に広まり、クリスマスの定番商品となったのです。
不二家の戦略は大成功を収めたのですね。
白い雪のようなクリームの上に乗った、サンタクロースのようなイチゴのショートケーキは、クリスマスのイメージにピッタリですね。
クリスマスに七面鳥を食べる理由
七面鳥は、アメリカ人にとって「感謝の気持ち」です。
実はクリスマスに七面鳥を食べるのは、キリスト教とは関係ありません。
アメリカ建国時代の苦労を思い出して感謝をする、アメリカの習慣です。
17世紀の建国時代、ヨーロッパからアメリカへ向かったたくさんの移民が、植えずに済んだのは、七面鳥のおかげでした。
ネイティブアメリカンからも七面鳥が与えられることもありました。
飢えずに冬を越した移住民は、ネイティブアメリカンに感謝を込めて、七面鳥を贈ったのです。
アメリカ人は、今現在アメリカという国家があるのは、七面鳥のおかげだと考えています。
七面鳥は、「縁起物」や「感謝の気持ち」として、クリスマスや感謝祭などのお祝いの席に並ぶようになったのです。
こうしてアメリカ人が七面鳥を「ご馳走」として食べる風習が、ヨーロッパに渡り世界へと広まっていったのです。
私は食べたことありませんが、七面鳥は鶏肉に比べて脂肪分が少ないそうです。
淡白で臭みも少なく食べやすいらしいので、一度食べてみたいです。
日本ではなぜ、クリスマスにケンタッキーフライドチキン?
しかし、日本ではあまりクリスマスに七面鳥よりも
ケンタッキーのフライドチキンを食べる人の方が断然多いですよね。
私もケンタッキーではないですが、鶏肉をオーブンで焼いて食べます。
子供の頃、それが普通だと思っていたのですが、欧米ではクリスマスにチキンを食べるのではなく七面鳥だと知って驚いた覚えがあります。
欧米人には「日本人はクリスマスにケンタッキーだって!」と笑われたりするらしいです。
悲しい……。
日本人がクリスマス=ケンタッキーになった理由はなんでしょうか。
1・七面鳥の入手が困難。
1960年代の日本でも、欧米でクリスマスに七面鳥を食べる事は一部で知られていたそうです。
日本でもクリスマスに七面鳥を食べたいと思っていた人もいたはずです。
でも、日本には七面鳥は生息していません。
ですからアメリカのように気軽に七面鳥を食べることは叶いませんでした。
現在でもスーパーで七面鳥を売っているのを見ることはめったにないですよね。
2・大きなオーブンが普及していない!
映画などで観たことがあるかと思いますが、七面鳥料理は、基本的に丸焼きです。
もし七面鳥を手に入れたとしても、丸ごと入るようなオーブンは日本の家庭ではほとんどありませんでした。
3・ケンタッキーフライドチキンの戦略
1970年代、日本でクリスマスを過ごす欧米人には、七面鳥が無いクリスマスディナーは寂しかったのか、ケンタッキーのお店でこう言ったそうです。
「七面鳥の代わりにチキンはクリスマスディナーになるかな?」
これをヒントにしてKFC(ケンタッキーフライドチキン)は、
「クリスマスにはケンタッキー」とマーケティングを大きく展開します。
そして日本ではクリスマスには、フライドチキンとなったそうです。
日本に限らず七面鳥以外を食べる国も沢山あります。
今年のクリスマスは、少し奮発して七面鳥を食べてみるのもいいですね。
もちろん、ケンタッキークリスマスも日本的でいいものです。
サンタクロースを子供の夢を壊さずに伝えるには?
クリスマスの前夜、良い子にプレゼントをしてくれるサンタさん。
赤い服に白いお鬚がトレードマークの優しいおじいさんです。
クリスマスに欠かせないサンタクロース。
特に子供には!
「サンタさんは本当にいるの?」
誰もが、一度はお父さんお母さんに聞いた事があるのではないでしょうか。
「はい、本当にいますよ!」
サンタクロースの生まれなど色々調べました。
ご紹介しますね。
サンタクロースの起源
サンタクロースのモデルは、4世紀のトルコに実在した聖人である、聖ニコラウスといわれています。
聖ニコラウスは、貧しい人々に財産を与え、プレゼントを贈ってくれるおじいさんでした。
この聖人セント・ニコラスの慈善活動を1820年代にアメリカ人の聖書学者が詩として書きサンタクロースが誕生しました。
さらに、40年後、アメリカ人のイラストレーターが白いひげのおじいさん、赤い服と帽子、大きな袋、長靴の絵を描くことで、今のサンタクロースの姿が定着したと言われています。
サンタクロースの家はどこにあるの?
それはフィンランド北部です!
ラップランド地方ロヴァニエミ市という所から北へ8km程行くと、
寒い寒い北極圏上に、「サンタクロース村」が本当にあります。
サンタさんの家は、このサンタクロース村から更に北へ300km、
北緯68度にある、コルヴァトゥントゥリという場所の山中に住んでいるのです。
サンタさんは毎日、コルヴァトゥントゥリからサンタクロース村にやってくるそうです。
ですからそこに行くと、お仕事しているサンタさんに出会うことができるかもしれませんね。
その周辺にはトナカイが多く生息しているといわれています。
また、フィンランドラップランド地方には、サンタクロースの部屋、郵便局、サンタグッズの店が集まったサンタクロース村があります!
サンタさんのお部屋では、コルヴァトゥントゥリからはるばるやってくるサンタさんに会えるそうです。
毎日来るそうなので、運がよくなくても本当に会えるかも?
そこには「サンタクロース郵便局」という郵便局があって、世界中の子供から毎日手紙が届きます。
サンタクロース郵便局では「トントゥ(サンタさんのお手伝い妖精)」達が働いているそうです。
私も行ってみたいなあ…。
子供に簡単に説明しよう!
いかがでしたでしょうか?
少し歴史的な難しい内容もありましたが伝わりましたでしょうか。
子どもからするとクリスマスはサンタさんからプレゼントをもらえるうれしい日、という認識でしょう。
しかし、いざ子どもに「クリスマスってなに?」と聞かれると困ってしまいますよね。
でも子供のクエスチョンは、親としてできるだけちゃんと分かりやすく教えてあげたいもの。
年齢にもよりますが、次のような要点を踏まえて伝えると、子どもでも理解しやすいかもしれません。
・イエス様という神様のお誕生日をお祝いする日
・サンタさんは良い子プレゼントをくれる優しいおじさん
・一緒にお祝いしてくれるお友達にプレゼントを配って世界中をまわっている
このほかクリスマスを理解してもらうために、クリスマスにまつわる本を読んであげたり、歌を歌ってあげたりするのも良いでしょうね。
クリスマスは外国生まれですが、私達日本人にとって身近なイベントです。
でもあまり深く考えずにお祝いをしていた、という方がほとんどだったのではないでしょうか。
こういった雑学を身に着けておくと、子どもからも「パパ、ママすごい!何でも知ってるんだね」といってもらえるかもしれませんね。
クリスマスのルーツを知り、いつもと違う視点でクリスマスを楽しんでみてはいかがでしょうか。
楽しいクリスマスをお過ごし下さいね!
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