なにかものを数えたときにさまざまな「単位」がありますよね。
たとえば、本なら1冊、車なら1台、鳥なら1羽・・・といったように
本当にたくさんの種類の単位があります。
今回はそんな単位の中の「ダース」に注目してみました。
ダースと聞くと、鉛筆を箱で数えるときの単位だと思い浮かぶ方は多いと思いますが、
なぜ12本入りで1ダースなのかは考えたことはありますか?
1箱でいいじゃないかと思いませんか?
今回はそんな疑問にお答えするために徹底的に調べてみました。
ダースの意味由来!なぜ12?
1ダースといえば、12という数字が出てきますよね?
では、どうしてダースという単位が12という数字を表すのでしょうか?
それには、ものの数え方の歴史が関係していました。
古くから西洋では、ものを数える時に十二進法が使われていました。
十二進法とはなにかというと、1から数えて12までが1つのかたまりで
12になったら桁があがります。
ん?と思った方のために、イメージがつきやすいように例をだします。
例えば、1年は12ヶ月ですよね?
1月から12月までが1つのかたまりで、12月になったら桁が上がり
また1月に戻りますよね。
これが十二進法です。
この十二進法は、1年だけでなく、わたしたちの身近なところにあります。
他にも、1日は24時間ですよね?
一見すると十二進法に関係なさそうですが、午前と午後で分けると
午前1時から午前12時までが1つのかたまりで
午後1時から午後12時までも1つのかたまりになっていますよね?
他にも干支は十二支ですよね?
子(ねずみ)から亥(いのしし)までが1つのかたまりになっています。
このように、わたしたちの生活には十二進法がよく使われているのです。
「12」は分けやすい
では、なぜ12という数字で1つのかたまりにしたのでしょうか?
それは、分けやすいからです。
12という数字は、1/2にもできますし、1/3にも1/4にもできます。
もし10だと、1/2か1/5のどちらかにしか分けることができません。
つまり、12という数字は10に近い数字で、分けやすい数字ということです。
そのため十二進法ができたのです。
そのなごりで、1ダース=12となったのです。
鉛筆がダース単位なのは?
ここまでで1ダース=12になった理由はわかりましたね。
では、なぜ鉛筆が12本のときは「ダース」という単位を使うのでしょうか?
鉛筆にダースという単位を使うのには、鉛筆が作られた国が関係しています。
鉛筆はもともと西洋で作られたものです。
そして、その西洋では十二進法で数えることが多くありました。
そのため、西洋で作られた鉛筆は12本入りで1ダースとして販売されていたのです。
ちなみに、日本に鉛筆が伝わったのが、明治時代でした。
当初は毛筆で書くことが一般的でしたので、あまり広く普及しませんでした。
しかし、その後英語教育が進められると同時に、鉛筆も普及していきました。
ダースで数えるものは?
鉛筆をダースで数えることはあっても、
鉛筆以外のものをダースで数える機会ってあまりないですよね?
わたしは日常会話の中に、「これって1ダースいくら?」と使うことは、そうそうありません。
日本人には、数を数えるときに十二進法より十進法を使う方が好まれます。
しかし、鉛筆以外にも1ダースで数えるものはあったのです。
ダースという単位は、もともと西洋から広がったものです。
そのため、西洋では日本より身近にダースという単位が溢れています。
例えば、たまごやドーナツを買う時も「ダース」という単位で12個入りの商品があります。
それ以外にも、街で焼き栗を売っている場合も1人前を12個入りにし、
ダースという単位を用いて販売しています。
それからゴルフボールもダースで売っています。
ドリンクも24本入りという2ダースで売っていることが多いですね。
以上のことからもわかる通り、ダースで数えるものは多くあります。
また、あまりわたしたちは聞き慣れませんが「半ダース」というのもあります。
半ダースの半は、半分の半です。つまり、半ダースは6です。
少し大きめの料理だと、半ダースという単位が使われます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ダースの謎は解けましたでしょうか?
ダースという単位は、西洋で古くから使われていて、鉛筆も西洋で作られたので
12本で1ダースという単位を使っていたのですね。
個人的には、十二進法がこんなに身近にあることに驚きました。
気づいていないだけだったんですね。
これから生活を送る中で、十二進法のものを探してみるのもいかがでしょうか?