数ある果物のなかで、特に栄養が高いといわれているのが柿です。
秋になるとあちこちのお庭で鮮やかなオレンジ色の実を見かけるようになりますね。
古くから日本で作られてきた干し柿は、現代でも多くの人に愛されています。
しかし、購入したりもらったりした干し柿にカビが付いてしまったご経験はありませんか?
カビを取って食べるべきか、そうしたところでお腹をこわしてしまわないか、
悩んだ人もいるでしょう。
そこで、今回は干し柿の保存方法やカビが付いた時の対応についてご紹介します。
何で干し柿にカビが生えたの?
干し柿は気温が高かったり湿気が多かったりするとカビが付いてしまいます。
「気温が低くて乾燥している場所」を選ぶようにしましょう。
そのほか、干し柿を扱う時は必ず手を清潔にしておきましょう。
手の汚れが干し柿に付いて、そこからカビが発生することもあるのです。
とはいえ、外に吊るしてある状態だと衛生状態を保てているか心配になりますね。
なかには「カラスのエサになってしまった」というご家庭もあるようですよ。
鳥や害虫からもきちんと守ってあげましょう。
干し柿の衛生状態を保つためには、霧吹きでホワイトリカー(35度の焼酎)をスプレーするのも効果的です。
干し柿に生えるカビの種類は?カビの取り方
干し柿は、売り場にあるものでも家庭で作られたものでも、
うっすらと白い粉のようなものが付いていますね。
ほかの食品にはあまり付いていないものなので、
あまり干し柿を見たことがない人だと「もしかしたら傷んでいるのかも?」と思っても不思議ではありません。
家庭で作った干し柿や、購入したりもらったりしたものをしばらく自宅に置いていた場合は、不安になりますよね。
干し柿に付いている白い粉のようなものは、カビか、もしくは糖分である可能性も十分にあります。
干し柿に含まれている糖分が結晶化すると、砂糖のような白い粉になるのです。
手元にある干し柿を見て傷んでいるか不安になった場合は、
売り場にある干し柿に付いているものと見比べてみて下さい。
売り場にある干し柿と同じようなものであれば、カビではなく糖分と考えて良いでしょう。
なかにはあまり干し柿を見たことのない人だと、
「白い粉のようなものが付いていたから、カビだと思って捨ててしまった」なんてこともあるようです。
栄養価が高くおいしい干し柿ですから、食べられるのに捨ててしまうのはもったいないですね。
干し柿に付いている白い粉のようなものが、カビか糖分なのかをホワイトリカーで拭き取って確認する方法もあります。
用意するものは2つ、キッチンペーパーとホワイトリカー(35度の焼酎)です。
ホワイトリカーで濡らしたキッチンペーパーで、干し柿に付いた白い粉の部分を拭いてみてください。
この取り方であれば、干し柿を傷めずに済みますし簡単ですね。
少し置いて、再びそこに白い粉が出てこなければカビは付いていないと考えて良いでしょう。
カビにはたくさんの種類があり、たとえ食べても健康被害が出ないものもあります。
とはいえ、カビの量が多い場合は危険ですので、無理に食べることはやめましょう。
干し柿にカビが生えないようにするひと工夫・保存方法
「干し柿を作りすぎてしまった!」とか「たくさんもらい過ぎてしまったけど、すぐには食べきれない!」という人のために、カビの予防方法をご紹介します。
扇風機にあてる。
干し柿を外に干しておいても、雨が続いたり気温が高かったり、理想的な環境を保てない場合もあるでしょう。
そんな時に役立つのが扇風機です。
扇風機はいうまでもなく夏に使用する製品ですが、秋に干し柿をカビから守ることにも役に立ってくれますよ。
干し柿を扇風機の風にあててことで、程良く乾燥させることができます。
干し柿を保存するなかで湿気や気温が気になった時には、扇風機の風にあててあげましょう。
冷凍庫で保存する。
干し柿を冷蔵庫で保存する時には、必ずラップで包みましょう。
この時、たくさんの干し柿を一気に包むのではなく、ひとつひとつ別々のラップで包んでください。
手間はかかりますが、このことが干し柿の品質を保つ重要なポイントです。
冷凍する時に限らず、干し柿は吊るしておく時にも柿同士が触れ合わないようにした方が品質を保てるのです。
ちなみに、冷凍した干し柿を食べる時には自然解凍をしましょう。温めて食べる時には、バターなどを付けると変わった味わいが楽しめます。
まとめ
かつては「柿が赤くなれば医者が青くなる」という話もありました。
昔ながらの日本らしい、ちょっと面白い表現ですね。
不思議なことに、生柿は体を冷やす作用があるのに、干し柿には体をあたためてくれるはたらきがあるのです。
そのほか胃腸を丈夫にしてくれる効能もあるので、現代人にとっては必見の食べ物といえるでしょう。
冷え性に悩んでいる人であれば、普段のおやつを干し柿にしてみると体に良いはずです。
今回ご紹介した方法を生かしながら、干し柿を長くゆっくり味わいましょう。
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