猛暑の日に、道路を見ると陽炎(かげろう)が出ていることがありますよね。
陽炎を見ると、「今日は熱くなりそうだ」と思う方も多いのではないでしょうか?
子供の頃、夏休みに学校のプールに行く道すがら、むせるような熱気にゆらめくアスファルトを踏むたびに、ネチャッとした記憶があります。
大人になってからは、そんなことも無くなりました。
あれは猛暑の見せる夢か幻だったのか……。
今回は、思い出が本当だったのかどうか、アスファルトが夏の熱で溶けるのか調べてみました!
アスファルトは何度で溶ける?
どうやら昔は暑さで溶けたこともあったようです!
でも今のアスファルトはそう簡単には溶けないようです。
昔より気温は上がっているのに、何ででしょう??
そもそも、アスファルトは何度で溶けるかご存知でしょうか?
現在、日本の道路で使われているアスファルトは、摂氏140〜160度で溶けるそうです。
この数字を見てもわかりますが、
いくら暑い暑いと言っても、道路の表面の温度が140度になることはないですよね。
そのため、今のアスファルトは溶ける心配はないのです。
ただ、今の地球環境では溶ける心配がないというだけで、
今後、地球温暖化が進み、気温が上昇していった時にどうなるかはわかりません。
では、さきほどもお話しましたが、昔のアスファルトは溶けることがありました。
それはどうしてでしょう?
実は、現在のアスファルトと昔のアスファルトでは、
舗装の仕方が違ったため溶けることがあったのです。
現在のアスファルトは、道路を舗装する時に砂利とアスファルトを混ぜてから固めます。
それに対して、昔のアスファルトは、はじめに砂利を敷き詰め、
その隙間を埋めるようにアスファルトを表面に吹きかけていました。
そのため、気温が高い日には、表面に吹き付けたアスファルトが溶けることがあったのです。
日本のアスファルトは大丈夫?インドでは!
現在の日本のアスファルトは、猛暑で溶ける心配はありませんが、
日本より暑い国では、アスファルトが溶けてしまう危険があるのです。
実際に、2015年にインドでは、熱波によってアスファルトが溶けてしまう事件がありました。そのときは、なんと最高気温が45度にまで達していたのです!
45度!?想像もつかない暑さですよね・・・。
実はインドの他にも、アスファルトが溶けた国はあったのです。
それは、中国です。
中国では溶けたアスファルトがタイヤに巻き付いてしまい、動けなくなる事件になりました。
この時も最高気温が40度もあったそうです。
そのため、道路の表面の温度が70度にまで達していたのです。
アスファルトに垂れたガソリンや灯油で溶ける?
現在の日本のアスファルトは暑さで溶ける心配はありませんが、
アスファルトが全く溶けないというわけではありません。
実は、ガソリンをアスファルトの上に垂らすと、その部分のアスファルトが溶けてしまうのです。
どういうことかと言うと、これには原料が鍵だったのです。
アスファルトの原料も、ガソリンの原料も同じで石油です。
つまり、アスファルトとガソリンで姿や形は違いますが、
同じ原料のため、カンタンに混ざり合うことができるのです。
そのため、アスファルトとガソリンが混ざり合い、アスファルトの結合する力を弱くするのです。
こんな恐ろしいことが起こりうるため、
ガソリンスタンドの地面はすべてコンクリートになっているのです。
灯油にも注意
冬は灯油を車で運ぶこともありますね。
道路に灯油をこぼさないように注意しましょう。
アスファルトの上にガソリン・灯油をこぼした時の対処法
とは言っても、アスファルトの上にガソリンをこぼしてしまうこともあると思います。
そんなときは、慌てて水で流そうとしないでください!
水を流せばガソリンが広がってしまうだけです。
もしガソリンをこぼしてしまったら、布でガソリンを拭き取りましょう。
そしてその布は、火気に注意して乾燥させ、乾いたら可燃ごみで捨てましょう。
拭き取るときには、ガソリンをこぼしてしまったところに立ち入らないように注意しましょう。
アスファルトが溶けて、靴の裏についてしまう可能性があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
現在の日本のアスファルトの熱に対する強さがわかって一安心です。
これでどんなひどい熱波がきても安心ですね!
アスファルトだけは!!
個人的には、熱波によって溶けてしまったインドのアスファルトに驚きました。
犬を毎日散歩させているので、
万が一その時にアスファルトが溶けたらと考えるだけで背筋が凍ります。
夏にインドや中国に旅行に行かれる方は十分に注意する必要がありそうですね。