お正月の飾りとして、しめ縄や鏡餅がありますが、必ず用いるのが橙(だいだい)。
みかんだと思っていた私ですが、違う種類の柑橘系なのです。
みかんに似ていますが、どのように違うのか詳しく知らない方も多いと思います。
それでは、どのように違うのか、橙の食べ方などを含めてまとめてみました。
橙・みかん・夏みかん・はっさく
橙(だいだい)って何?みかんと違うの?
橙はミカン科ミカン属の果物で柑橘と同じ分類になりますが、原産がヒマラヤです。
秋から冬にかけて熟してくると橙色になります。
小さいころ、クレヨンのオレンジ色のことを「だいだい色」と言っていたことを思い出しました。
西洋にもあり、「ビターオレンジ」の名で古くから親しまれています。
アロマオイルにもなっているので、ご存知の方も多いと思います。
また、翌年の春には再び緑色になることから「回青橙(かいせいとう)」とも言われています。
橙は、大きさにより2種類の呼び名があり、130~180ℊのものを「座橙(ざだいだい)」、200ℊになる大きいものを「臭橙(しゅうとう)」といいます。
この橙は、落下しにくいのが特徴で、なんと2~3年もの月日がたっても樹木についたままなのです。
新しい世代の実が加わっていく様子から「だいだい(代々)の実」と呼ばれるようになりました。
みかんの特徴と栄養
みかんは通常、「ウンシュウミカン」のことをいいます。
みかんは日本が原産とされ、欧米でも「Mikan」または「Satsuma」などと呼ばれて世界でも愛されています。
ビタミンCが豊富であり、肌荒れや風邪予防に効果的な果物の代表です。
また果肉の袋(じょうのう膜)には便秘改善作用として注目されているペクチンも多く含まれており、
白い筋の部分には高血圧や動脈硬化を予防する「へスぺリジン」が含まれています。
みかんは数多くの品種があり、果実の熟期をもとにして
「極早生種」「早生種」「中生種」「晩生種」に分けられます。
夏みかんの特徴と栄養
夏ミカンはミカン科ミカン属の木になる果実で、ナツダイダイ(夏橙または夏代々)とも呼ばれています。
夏ミカンの変わっている所は、前の年になった実を収穫しないでおいても、次の年もまた実がなります。
橙と同様にどんどん実が加わっていくので、夏代々とも呼ばれるのですね。
夏みかんは他の柑橘類と違い、酸を抜かないと食べることができません。
秋には黄色く色づきますが、冬まで待って収穫・貯蔵をして酸を抜くか、初夏まで木成りで完熟させる必要があります。
原産は日本で、山口県萩市で多く栽培されています。
みかんの倍のクエン酸が含まれていて、体内の乳酸を分解し、エネルギーを作るときに必要な成分が豊富です。
また1つ食べることで、1日に必要なビタミンCをほぼ摂取することができます。
はっさくの特徴と栄養
はっさく(八朔)は日本原産のみかんです。
「八朔」とは旧暦の8月1日のことで、昔はその時期に食べられるようになることからその名前が付いたそうです。
皮は厚くジョウノウもしっかりしており、きれいに剥かなくては食べられません。
しかし果肉は歯ごたえがあり、甘さ・酸味・苦味のバランスが取れた味わいが特徴でもあります。
夏みかんのように収穫した後、酸を抜くためしばらく貯蔵してから出荷されます。
この八朔の特徴の苦み成分は、「ナリンギン」というもので、高血圧を抑える効果があります。
他の柑橘類と一緒で、ビタミンCが豊富であり疲労回復の効果があります。
ただし、高血圧の薬と一緒に飲むと効果が強くなりすぎる可能性があるので注意が必要です。
お正月飾りに橙を飾る意味・みかんでもいいの?
お正月飾りでよくみかんと間違われる「橙(だいだい)」。
みかんでもいいのでは?と思う方も多いと思います。
もともとこの「橙」を飾る理由は、
「橙(だいだい)」が「代々(だいだい)」と同じ読みなので
「代々家が絶えずに繁盛するように」という願いが込められているからです。
種が多く含まれていて食べづらく、味としてはおいしくないのですが、
種があるからこそ「子孫繁栄」の意味も込められているそうです。
お正月間近でスーパーで売られているみかんは、葉付きのもので鏡餅に乗せるための商品です。
みかんはみかんでも、「葉付き」のものがいいとされています。
なぜかというとたくさん葉っぱが付くことから、
子孫繁栄を願ったり、冬なのに青々として活力を感じさせたりしたからだそうです。
どの植物も、新しい葉がどんどん育ち古い葉は落ちていきます。
このことから「家の中で若者が成長し、親や祖父母より早く死なないように」
という願いも込められているのです。
みかんでも、葉付きのもので代用できるので、スーパーに行った際には探してみるのもいいかもしれませんね。
橙やみかんを飾り終えた後は…
代々やみかんを美味しく料理しよう♪
橙の果肉は酸味と苦みが強く、果物としての生食には向きません。
一般ではポン酢に利用されることが多く、果皮には食物繊維のペクチンを多く含むためジャムに適しています。
お正月の風物詩、橙やみかんを使ったレシピを紹介したいと思います。
やっと到達、橙マーマレードの作り方♪ by ちばと
マーマレードはたくさん作って、保存容器に入れてパンやヨーグルトに入れたり、用途は様々です!
自分好みで料理に足しちゃいましょう♪
超簡単♡甘酒de橙カラー・スムージー♪ by 弓張り月
飲む点滴&美容液の甘酒にビタミンの宝庫で赤と黃の栄養を持つ橙パプリカ、免疫力UPの人参、栄養宝庫ミニトマトでスムージー♡
簡単☆ミルクプリン by くく☆
材料がたった2つあればできるので、お子様のおやつにも最適ですね!
橙とみかんの特徴を生かしたレシピを載せてみました。
お正月飾りの役目を終えた後は、みんなでおいしくいただいちゃいましょう!
石丸の百年伝承手搾り橙酢
ところで本当に美味しいポン酢をご存じですか?
石丸の百年伝承手搾り橙酢です。
↑こちらの香川産橙を使った橙酢で作る自家製ポン酢は絶品ですよ♪
橙酢2:醤油2:本みりん1で、本格的な美味しいポン酢の出来上がり。
お鍋の季節には欠かせません。
レビューも高いので、ぜひご覧ください。
橙やみかんの皮をお風呂に入れて、美肌に♪
みかんの皮は陳皮と言って、昔から漢方薬にもなっているほど、素晴らしい有効成分がいっぱいです。
そのまま捨てるなんてもったいないですよ。
柑橘類の皮をお風呂に入れると、美肌効果抜群です!
湯冷めもしにくくなるので、冬の寒い時期にはもってこいですね。
ただ注意しなければならないのは、そのまま入れると
「ソラニン」という成分でお肌が敏感な人はピリピリしてしまうということ。
みかんのお風呂から出たら、必ずシャワーを浴びてソラニンを流してから出てください。
みかんの皮入浴剤の作り方♪
用意するもの・みかんの皮5~6個分
・網やざる
・布袋
手順1.売られているみかんの皮にはワックス塗ってあるので、よく洗う
2.水分をよく拭き取る
3.2~3cmにちぎる
4.一週間位天日干しする
5.カサカサに乾いたみかんの皮を、布袋に入れる
6.お風呂に入れる
これで、入浴剤を買わなくても、美肌効果抜群の入浴剤が手に入りますよ♪
まとめ
まとめ・橙とみかんは違う種類
・「橙」をお正月に飾る理由は、
「代々家が絶えずに繁盛するように」という願いが込められているから
・橙が無ければみかんでもいいじゃない。葉付きのみかんの方がモアベター
・お正月が終わったら、飾っていた橙をいただくべし!
ただし、橙は生食には向かないので、ジャムやマーマレードにすると美味しい
・みかんの皮も有効活用しよう!
お正月に用いられる、橙(だいだい)。
様々な意味が込められていて、とっても奥深いですね。
新たな1年が幸多きものになりますように…☆彡