柿の美味しい季節がやってきました。
我が家にも毎年親戚から箱単位で送られてきます。
「今年は渋柿が多め」と、走り書きのようなメモが箱をあけると目にすることも。
その度に実家に連絡して聞いたりしていました。
硬い柿が好きなご近所ママ友に配ったら、「一気に食べたら、お通じが」とのこと。
うちのこどもたちは普通の柿を食べると、下痢してしまうことがありました。
渋柿を食べて便秘になるのか?
食べたときの渋みを早く戻す方法を調べてみました。
渋柿はどうして渋いの?
柿の渋みは「タンニン」という成分です。この名前聞いたことある方も多いと思います。
「ポリフェノール」の一種で、緑茶に含まれている成分です。
この「タンニン」実は渋柿だけではなく、甘柿にも含まれているのです。
ただ性質が違うのです。
渋柿に含まれているタンニンは水溶性、甘柿に含まれているタンニンは不溶性なんです。
水溶性のタンニンの渋柿は口に含んだときに唾液で、渋を感じてしまいます。
一方不溶性のタンニンは、口の中でも甘味を感じて、美味しく食べられるのです。
植物の自己防衛の役割
柿は始めほとんどが水溶性のタンニンだと言われています。
柿の種が成熟するまで外界のもの(鳥や動物など)から守るためです。
いわば植物の自己防衛の役割を担っています。
これに似たものがやはり秋の味覚のひとつ「栗」の実の渋皮の部分がそれです。
甘い柿のタンニンは、種や実が熟すと甘くなり、鳥や動物たちに食べてもらい、種をまたバラ巻いてもらうのです。
渋柿をそのまま食べるのは体に悪い?
渋柿の「渋」は毒ではありません。
ただ普通はあまりにも渋くて口にできないひとのほうが多いはずです。
渋の成分の「タンニン」は、腸の粘膜に働きかけをして粘膜の保護や腸を正常な働きに導く作用があるので、生薬の成分としても利用されています。
便秘や軟便の改善にも効果があるといわれています。
注意することも
タンニンの収れん作用により、食べ過ぎてしまったりすると便秘の誘発になることがあります。
食物繊維が体内の老廃物を吸着させてお通じがよくなり便の量もふえますが、日頃水分量が少ない人や、ストレスが溜まり腸の働きが弱くなっている人は便秘になることもあります。
タンニンは鉄分の吸収を妨げてる作用があるので、貧血傾向の人やそれに関する薬を服用している場合は医師との相談を。
比較的果物の中でも反応が出にくいといわれていますが、アレルギーの症状がでる場合もあります。
「胃石」に注意しましょう。タンニンと胃酸が結合してできてしまう可能性があります。
空腹状態で渋柿を食べないようにしましょう。
(大量、常時たべなければOK)
渋柿を食べた口の中を早く戻す方法は?
渋柿に含まれるタンニンは水溶性です。
口の中で粘膜のたんぱく質と反応して渋みを感じます。
違和感を早く取り除く場合、アルコール度数の高いものを口に含むことも効果的です。
(エタノールがはいっているもの)
タンパク質に反応しないようにすることがひとつの方法です。
植物ホルモンの作用を利用してりんごを食べても効果的です。
冷たいものをとるのも効果的です。(あたたかいものはより渋が増してしまいます)
まとめ
渋柿の渋は毒ではありません。「タンニン」というポリフェノールの一種です。
甘柿にも含まれている成分ですが、性質がちがうため、食べたときに渋みを感じるのです。
柿は栄養価も高く、風邪の防止や、整腸作用もあります。種類も豊富にあり好みも様々です。
固めが好きな人もいれば、とろとろに熟したものをスプーンで食べるのが好きな人も。
渋柿の渋みをとって干し柿にして食べるのも楽しいですね。
お好みの食べ方を探してみましょう。
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