月にはいろいろな呼び方がありますよね。
よく知られるものでは、「新月」「三日月」「満月」です。
月の満ち欠けによって、それぞれ呼び方が変わるのですが、「月」の部分は変わりません。
では、どうして月と呼ばれているのかご存知ですか?
きっと今まで考えたこともなかった人もいると思います。わたしもその1人です。
しかし、月が月と呼ばれるにはいくつか説があったのです。
今回は、そんな月に関する知らなくても生きていけるけど
知っているとより生活が豊かになる知識をお届けします。
天体の「月」の由来・語源は何から?
月が月と呼ばれるようになったのには、3つの説があります。
1.次
まず1つ目は、太陽との関係です。
月は太陽の次に光輝くことから、次(つぎ)から月(つき)になったのです。
2.搗き
2つ目は、月の見た目に関係しています。
よく満月は、お餅を搗(つ)いているうさぎに見えると言われていますよね。
うさぎがお餅を搗く(つく)から月(つき)になったのです。
3.尽き
3つ目は、月自身の輝きが関係しています。
月はおよそ1ヶ月に1度、新月になり輝きが尽きることから、
尽き(つき)から月(つき)になったのです。
この3つの説がありますが、一般的には1つ目の説の方が有力だと言われています。
また、月(げつ)と呼ばれるのは、月の満ち欠けに関係しています。
「欠ける」という漢字は、「けつ」とも読めます。
欠(けつ)するから月(げつ)になったのです。
「ムーン」や「ルナ」の語源由来は?なぜ狂気?
月は英語でmoonと表され、ラテン語ではlunaと表されます。
実は、このラテン語のluna(ルナ)には、恐ろしい意味があったのです。
lunaの語源は、「lunacy」「lunatic」です。
あまり聞き慣れない言葉ですよね。
それぞれ「狂人」「精神異常」という意味があるのです。
見てわかるとおり、あまり良い響きではありませんよね。
では、なぜ月が「狂人」や「精神異常」という意味合いを含んでいるのでしょうか?
昔からヨーロッパの人々にとって、月は人間にとって悪影響をもたらすと信じられていました。
その象徴がオオカミ男です。
オオカミ男の話は、ヨーロッパで迷信として広まっていました。
知らない方のために、カンタンにまとめるとこんなお話です。
ある男が満月の光を浴びるとオオカミに変身して、
夜の街を走り回り、人間の子どもを食べるという話です。
こんな話が広まったら、満月が恐ろしくなるのも仕方ないですよね。
オオカミ男の話を信じていない場合も、
月は人間になんらかの影響を与えると思うのも自然な流れです。
そんな思いから、月が
人を狂わすと書いて「狂人」
精神に異常をきたすと書いて「精神異常」という意味合いを含むようになったのです。
お菓子の「最中」が月に由来している?
こんな恐ろしい意味が含まれている月ですが、
見た目の美しさからお菓子の名前がついたものもあります。
それが、「最中(もなか)」です。
江戸時代に吉原に竹村伊勢というお菓子屋さんがありました。
そこでは、最中の月の形を真似たお煎餅が「最中の月」という名前で販売されていました。
最中の月というのは、中秋の名月のことを指します。
つまり、満月の形を真似た、まん丸のお煎餅が販売されていたのです。
そのお煎餅の名前を省略して「最中」と呼ぶようになったのです。
その後、お煎餅の中に餡が入るようになり、現在の最中の姿になったのです。
はじめは、最中(さいちゅう)とも読めるので、
何かをしている最中に食べるものなのかな?なんて思っていましたが、
ちゃんと最中の月という月の呼び方があって、そこからきていたのですね!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
どうして月と呼ばれるようになったのか、お分かりいただけましたでしょうか?
また、ルナの恐ろしい語源もお分かりいただけましたか?
夏が終わり秋になると、中秋の名月ですね。
季節も過ごしやすくなり、月を眺める機会も増えるのではないでしょうか?
そんな時は、月をゆったりと愛でながら、お団子ではなく最中を食べるのも粋ですね。