春の七草は聞いたことがある人も、7つ全部の名前をスラスラ言える人も多いと思います。
しかし、秋の七草というのも存在することはご存知でしょうか?
秋の七草は、山上憶良(やまのうえのおくら)という歌人が詠んだ歌が始まりと言われています。彼はこんな歌を詠んだのです。
秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七草の花
「秋の野原に咲いている花を 指を折って数えたところ 七種類の花が咲いていたよ」という歌です。
今回はそんな秋の七草の1つのお花について調べてみました!
秋の七草に、星形の花がある!
秋の七草の種類は次の通りです。
萩(ハギ)、桔梗(キキョウ)、葛(クズ)、藤袴(フジバカマ)
女郎花(オミナエシ)、尾花(オバナ)、撫子(ナデシコ)
この中で、1つだけ星形の花があります。
このお花の名前が分かりますか?
これは桔梗(ききょう)です。
桔梗は花びらが5枚あり、真ん中がふっくらとして、先に行くと尖っているので
開花すると星形に見えるのです。
開花する前は、折り紙で折った紙風船のような形をしています。
蕾から開花まで、いつ見ても可愛らしいお花です。
開花の時期は、6月頃から9月頃なので、真夏にも耐える強さを持っています。
さらに、マイナス10度までに耐えられる強さも持っています。
見た目は可愛らしいけど、中身は強いなんてギャップが素敵ですね!笑
また、万葉集の中で「朝がほ」という言葉が出てきます。
それが指しているのは、わたしたちが知っている朝顔ではなく、
この桔梗のことだったのです。
そんな桔梗も昔はあちこちで咲いていましたが、現在では野生の桔梗はほとんど見られず
園芸品種のみになってきました…。
品種改良をされているお花だからこそ、開花時期が長くなっています。
初夏から咲き始めるのに、秋の七草と呼ばれているのは、そんな秘密があったのです。
星形の花、桔梗の別名は?
桔梗には3つ別名があります。
1.Balloon flower
2.岡止々岐(オカトトキ)
3.蟻の火吹き(アリノヒフキ)
Balloon flower
これは桔梗の英語の別名です。
「風船のような花」という意味です。
先程も書きましたが、桔梗の蕾の状態が紙風船に似ていることから
この名前が付けられました。
岡止々岐(オカトトキ)
これは和名で、「岡に咲くトトキ」が語源とされています。
トトキというのは、釣鐘人参のことです。
花の形が釣鐘ににていて、さらに根の形が朝鮮人参に似ていることからこの名前が付きました。
蟻の火吹き(アリノヒフキ)
これも和名で蟻が桔梗の花を噛んだ時の様子からこの名前が付けられました。
蟻が桔梗の花を噛むと、蟻の口から出る物質によって、
桔梗の花びらの色が、赤紫色に変わります。
その赤紫色が、蟻の口にも付き、まさに蟻が火を吹いたように見えたのです。
桔梗の他にもある!星形の花
星形の花って珍しく思いますが、実は星形の花は他にもあったのです!
ペンタス
5月から10月までの長い間、開花します。
寒さには弱いですが、暑さに強くたくさんの星形の花を咲かせます。
ピンクや赤、白色の小さな星形の花が、ぎゅっと集まって咲いています。
サクララン セブンスター
名前の通り、7つの星形の花が集まって咲きます。
花の大きさは小さく、ぷくっとした星形なので、コンペイトウに似ているとも言われています。
セブンスターの花言葉が「人生の出発」で
サクラランの別名が、「ホヤ」という2つから、新婚ホヤホヤのご夫婦に送る花としても有名です。
こちらのお店で、サクララン・セブンスターの蕾から開花までの写真が載っています。
購入者レビューも、「見ているだけで幸せになれそう」「メルヘンの世界」と高評価です。
ビオラセア
コチョウランと言えば、大きいサイズのものが多いのですが、
ビオラセアは鉢が手のひらに乗るほど小さいです。
白色の星形の花で、中心から外に向かって紫がかったピンクがグラデーションで色づき
大人な雰囲気を醸し出しています。
原種のビオラセアです。
花無し株ですが、育てると芳醇な香りの花が咲きます。
お店の評価もとても高いので、安心です。
ルコウソウ
ルコウソウは、つる状に成長する花なので、緑のカーテンを作ることができます。
また、植える時に赤・白・ピンクの3色を混ぜることによって、
色鮮やかな緑のカーテンができます。
つるも細く花も小さいため、細かい刺繍の入ったレースカーテンのようにも見えます。
ボリジ
ボリジの花びらは青紫色で、涼し気な見た目の花を咲かせます。
そんな見た目も可愛らしいですが、食用として料理に使うこともできます。
花と葉の両方食べることができ、花は料理の色付けに飾ると素敵です。
葉の味はきゅうりに似ています。
白ワインに浮かべると、花の色が青からピンクに変わるので、色々な楽しみ方ができますね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
秋の七草の中にある、星形の美しい花は桔梗でした。
うちの子も年少の頃、「お星さまのお花だね♪」と言っていました。
初夏、七夕の頃に咲くので、七夕の星と重ね合わせていたのですが、秋の七草のうちの一つだなんて面白いですね。
お星さまのお花、調べてみたら色々ありました。
特に「サクララン セブンスター」は、白い星の中にビーズのようなピンクの星粒があって、とても可愛らしいです。
見た目の質感も蝋細工のようで、まさにメルヘンの国からやってきたお花のようです。
探してみれば、まだまだありそうな星形のお花。
お散歩や通勤通学中に、ちょっと道端に映えている草花や垣根を見てください。
きっと、あなただけのお星さまを見つけることができるでしょう。