6月になると絵本や子供の描いた絵で、紫陽花やかたつむりを見る機会が増えます。
なんとなくペアなイメージのあるこの2つ。
ところが聞いた話によると、なんと紫陽花は毒を持つ植物らしいのです。
毒ですって!危ない、かたつむり!!
ということで、今回は紫陽花の毒と、かたつむりについて、調べてみたいと思います
紫陽花に毒があるって本当?致死量は?
紫陽花の毒、実は厚生労働省のHPに「自然毒のリスクプロファイル」に記載されています。
気になる人はこちらをどうぞ。 →
これによると紫陽花の毒成分については明確になっていないようです。
そもそも毒のない紫陽花もあります。
京都薬大の調査によると、中国の四川省で採取された紫陽花には毒性が認められましたが、京都で採取された紫陽花には毒性がありませんでした。
この違いが地域によるものか、種類によるものか、土の違いによるものかすらはっきりしません。
毒の成分としては、青酸配糖体、アルカロイドなどが認められており、症状は嘔吐、けいれん、めまい、ひどい時には呼吸困難に陥ることもあるようです。
身近な花が、大変な毒性を持っている可能性がある。何だか怖い話ですね。
でも大丈夫です。
食べなければいいのです。
実は紫陽花に含まれる毒は、毒としての力を発揮(!?)するために酸が必要となります。
つまり毒を含んだ紫陽花を食べて、紫陽花の毒が酸性である胃液と混ざって初めてパワーを発揮するのです。
紫陽花に触れても毒成分は人に害を与えません。
安心してください。
紫陽花中毒事件
安心してください、と言って、すぐに紫陽花中毒の事例を出すのもどうかと思いつつ…。
2008年に、茨城県つくば市の料理店で、飾り用に置かれた紫陽花の葉を食べた10人のお客さんが嘔吐や吐き気、めまいなどの中毒症状を訴えたそうです。
さらに同年大阪の居酒屋でも同様に飾り用の紫陽花の葉を食べた男性が中毒症状を起こしました。
厚生労働省が紫陽花の毒性について本格的に取り組み始めたのはこれらの事件がきっかけだそうです。でもまだ、解明道半ば…。
ただ安心材料としてはこの2件、皆さんすぐに回復されたということ。相当な量を食べないと、実は致死量に至ることもないそうです。
とにかく、食べないように気を付けましょう。
かたつむりは大丈夫?
かたつむりが紫陽花の葉を食べるってイメージ、ないですか?
かたつむり、紫陽花の葉を食べたらアブナイ!と思いきや、実はかたつむりは紫陽花の葉を食べないそうです。
加えて紫陽花が毒性を発揮するのは、毒成分と酸が混じった時。かたつむりをはじめとした昆虫類はアルカリ性なので、間違えてかたつむりが紫陽花の葉を食べたとしても毒は生成されません。
とりあえずかたつむりにとって紫陽花は、安全な植物のようです。よかったよかった。
犬や猫が紫陽花を食べたら?
かたつむりや昆虫は良いですが、人間と同じ哺乳類の犬や猫にとって紫陽花の毒はどうでしょうか?
犬や猫も胃は酸性です。
人間と同じなので、紫陽花の毒成分が犬や猫に害を及ぼすことは十分にあり得ます。
はじめにも言いましたが、紫陽花は毒を持つ花と持たない花があるので「絶対危険」ではありませんが、もし間違って犬や猫が紫陽花を食べてしまった場合はすぐに口から取り出してあげてください。
飲み込んでしまったようなら病院へ行き、胃洗浄などの治療を受けると安心です。
庭に紫陽花が植えてあるご家庭では、ペットの犬や猫が間違えて葉や茎、花を食べてしまわないように注意をしてあげてください。
まとめ
紫陽花に毒があるという、個人的には衝撃的な話題をお届けしました。
毒と聞いたのではじめは接触も危険かと危惧したのですが、「食べるな危険」とわかってちょっと安心しました。
紫陽花は部屋に飾っても見栄えがするのでよく利用します。
小さい子供もいるので、触れて毒があるようならマズイ!と思ってしまいました。もう小学生ですが、しっかりと、食べないように言い聞かせておきます!