寒い中に、梅や桃の花が優しく咲き始める2月。何となく春を待ちわびる季節です。
そんな美しい日本の2月は、旧暦で如月といいます。読みは『きさらぎ』。旧暦はもちろん12か月それぞれにありますが、特に『如月』は文字と音の響きに気品を感じ、個人的に好きな旧暦の一つです。
今回は、そんな『如月』の漢字の由来や『2月』につて、雑学を紹介していきます。
如月の漢字の読み方・由来は?
中国からやってきた『如月』
日本人が使用している漢字は、皆さんご存知のように中国から来ました。
『如月』も同じく中国から来た漢字で、日本と同じく2月を指します。
中国では『にょげつ』と呼ぶようですが、個人的には日本の『きさらぎ』のほうが好きですね。
むしろ、きさらぎでよかった。
ではなぜ、中国からきた『にょげつ』が、漢字はそのままに日本で『きさらぎ』と読むようになったのでしょうか?
もともとの読み方と漢字が合体!?
旧暦2月の読み方、『きさらぎ』の由来には諸説ありますが、もっとも有力だとされているものを紹介します。
もともと日本では『如月』の漢字が来る前から、2月を『きさらぎ』と呼んでいました。
そのころは漢字で『衣更着』と書き、「衣を更に着る」つまり、2月は寒いからたくさん服を着る、という意味が転じて『衣更着』と書き、『きさらぎ』と読んでいた、とする説です。
私が持つ、りんとした『きさらぎ』のイメージとはずいぶん違いました…。
子供に説明するとしたら?
子供に「なんで、2月をきさらぎっていうの?」と聞かれたら…
「2月は寒いから下着とお洋服の上にコートやジャンパーを着るよね。
さらに、マフラーや手袋、帽子とたくさん着て風邪ひかないようにするよね。
「きさらぎ」というのは、いっぱい重ね着するということだよ。
だから、2月はちゃんと上着を着て出かけようね」
こんなところでしょうか。
ほかの説も、寒さや天候から由来するものが多いようです。
2月は如月以外にも旧暦名はある?
学生時代に旧暦を学習して以来、2月=『如月』だったのですが、実は2月にはほかにも旧暦名があるようです。
・梅見月(うめみづき)
梅は、本州では1月下旬から2月下旬くらいにかけて咲きます。
赤や白の花からただよう香りには、昔の人も心を奪われたのでしょうか。
非常に美しい2月の名前です。
・雪消月(ゆききえつき)
これもまた美しい名前ですね。
厳しく寒い冬が終わって雪が解けていく中に、春を待ち遠しく思う人たちの想いが伝わってきそうです。
・雁帰月(かりかえづき)
雁(かり)は、秋から冬にシベリアから日本へ集団で渡って来る鳥です。
2月ごろは雁たちがシベリアに帰っていく月、と、割とそのままの意味ですね。
2月の行事
せっかくなので『如月』に起こる、日本に関係する行事を紹介します。
・3日 (3日ではない年もあり)節分
「鬼は外、福は内」でおなじみの節分ですね。幼稚園では必ずと言っていいほど豆まきをします。
ただ、昔と違って今は豆ではなくほかのものを鬼にまくようです。
うちの娘たちの幼稚園では、前日にいらない紙をちぎって丸めて手作り豆(のようなもの)を作って、当日、鬼と戦ったようです。
そのあと、袋に入ったきれいな豆をお土産にもらって帰ってきました。
・4日頃 立春
節分の翌日が立春です。
旧暦では立春は新年の始まりとされていました。
・2月最初の午の日 初午
稲荷神社で行われるお祭りです。
・8日 針供養
なじみのない人も多いでしょうか?
西日本では、12月8日に行われることが多いようです。
東日本では多くのお寺で2月8日に行われます。
錆びたり折れ曲がったりして使用できなくなった針を供養する日です。
東京では浅草寺が有名です。
上の「針供養」をクリックしていただけると、浅草寺の針供養に行った記事に飛びます。
物を大切にする、素敵な心掛けだと思います。
・11日 建国記念の日
いわずと知れた、日本の祝日。
日本神話をもとに、この日に建国されたのだろうと定められたのですが、私は勝手に雄大なロマンを感じています。
・14日 ふんどしの日
この日、メジャーなのはもちろんバレンタインデーですが、日本人として忘れてはいけないのがふんどしの日です。
「2月14日→2と10と4→ふん+ど+し」で、ふんどしの日。
きちんと記念日として制定されています。
試しにはいてみるのもいいかもしれません。
まとめ
如月と2月についてでした。
2月だけでも、たくさんの呼び方がありましたね。
昔の人は、季節を敏感に感じ取り、それをきれいな言葉で表すことに長けているな、と感心しっぱなしでした。
皆さんなら、2月になんという名前を付けますか?
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