1月の事を、睦月とも言いますね。
睦月・如月・弥生……と学校で覚えた方も多いでしょう。
機械的に暗唱して覚えると、なぜ1月を「睦月」というのか分からないですよね。
今回は、「睦月」について調べました。
なぜ、1月を「睦月」と言うの?
まず、「睦月」の読み方は、「むつき」です。
「睦」という漢字は、一見「陸(りく)」と間違えやすいですが、全然意味の違う漢字です。
「睦」の意味
1 むつまじい。仲が良い。
2 なかよくする。むつみあう。
例 親睦(しんぼく) 和睦(わぼく)
小学館 例解学習漢字辞典より引用
「睦」は仲が良いことを表す漢字なのですね。
「睦月」の由来
一月を睦月と呼ぶ由来は、諸説あります。
「仲睦まじい月」
一番有力な説は、お正月は親族一同が集まり、仲睦まじくする月だからです。
お正月になると家を出た人も帰省して、老いも若きも色々な人が集まります。
一緒におせちを食べ、宴をして、子供とお正月遊びをする。
1月はそんな月なので、「睦び月(むつびつき)」と言われるようになり、「睦月」となった説です。
「実月(むつき)」
稲の実を水に浸す月で、「実月(むつき)」が転じたという説。
「お年玉の由来と意味を、子供向けに簡単に説明しよう!」や、
「お正月飾りのしめ縄に、稲穂を飾る事に込められている意味とは?」でも述べさせていただきましたが、
お米というものは、本当に国の礎で、お米がないと人も国も成り立ちませんでした。
そんな大切な「お米の稲を初めて水に浸す月」という事は、とても大事なことで、
月の名前になってもおかしくはありません。
「元つ月(もとつつき)」
元になる最初の月なので、「元つ月(もとつつき)」が、縮められて「むつき」になったという説です。
1月1日を元日といいますね、それと同じです。
「萌月(もゆつき)」
「草木が萌える(芽を出す・芽ぐ。)から。
1月に草木が芽を出すというのは変に思うかもしれませんね。
でも、これは旧暦の話で、新年は今の立春でした。
つまり、1月は旧暦の2月なのですね。
2月もまだまだ寒いですが、草木の内部では春の準備が進められています。
「生月(うむつき)」
一年最初の月だから、「月が生まれた」という意味です。
有力な説は
やはり、有力な説は「睦まじい月」で「睦月」でしょう。
新年から親戚が皆集まって、新年の挨拶をし、一年の安否を祈り、一年の始まりを祝う大切な日なのですね。
1月の異名は、「睦月」の他にあるの?
1月は、睦月のほかにも色々な異名があります。
「正月(しょうがつ)」
「お正月」ですね。
現代では、普通「お正月」というと新年の始まりの3日間~7日間くらいを指すと思いますが、
1月全体を「正月」とも言います。
「太郎月(たろうづき)」
「太郎」は一郎と同じく長男に名付けられますよね。
「一番最初」という意味です。
「端月(たんげつ)」
秦の始皇帝は、姓は嬴(えい)、氏は趙(ちょう)、諱は政(せい)です。
「政」と正月の「正」が同音なので避けたため、「端月」と呼ばれるようになったそうです。
単に、「端(はし)」の月だからかもしれません。
「建寅月(けんいんづき)」
「建」の文字は北斗七星の柄のことです。
その柄が旧暦で寅の方位を向く月のため、「建寅月」と呼ばれることになりました。
「孟春(もうしゅん)」
春の始まり(立春)で、孟春になりました。
「子日月( ねのびつき)」
十二支の「子」は、一番最初なので、最初の月という意味です。
その他
霞初月・霞染月(かすみそめづき)
初春月(はつはるづき)
暮新月(くれしづき)
初見月(はつみつき)
早緑月(さみどりづき)
祝月(いわいづき・いはひづき)
年端月・年初月(としはづき)
初空月(はつそらづき)
嘉月(かげつ)
初月(しょげつ)
初月(しょげつ)
まだまだたくさんありそうですね。
それだけ、1月は大切な始まりの月ということですね。
「睦月」を子供に説明してみよう!
昔、1月の事を「睦月」と言ったの。
「睦月」は、「みんなが仲良しの月」という意味なのよ。
お正月はおじいちゃんやおばあちゃん、おじさんやおばさんと会うでしょ。
ご挨拶をしたり、一緒におせち料理を食べたりするよね。
そうやって、1月はみんなと仲良くする月なのよ。
もちろん、お友達ともね。
こんな感じでしょうか。
「仲睦まじい月」ということが分かるように教えてあげてください。
1月の行事
師走も忙しかったですが、睦月も忙しいですね。
・お正月行事
・箱根駅伝
・七草粥
・成人式
などいろいろです。
特に、お正月関連の行事は多岐にわたります。
お子さんも冬休みですし、親御さんはぐったりしてしまうのではないでしょうか。
お正月行事
少し考えただけでも、たくさんありますね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は1月の別名「睦月」の由来や意味についてまとめてみました。
ちなみに、英語のJanuaryの由来は、ローマ神話の出入り口とドアの神ヤヌスから名づけられています。
一年の入り口なので、「ヤヌスの月」となったそうです。
お正月はみんなで仲良く過ごしたいですね。